今朝は珍しく早起き。 7時には荷物をまとめライダーハウスを後にした。 ライダーハウスには色んなスタイルの旅人が集まる。 特にこの時期は賑やかだ。 全国各地から旅人が集まって来る。 旅人という共通点だけで一瞬で打ち解けられる。 昨日はバイカーさんやチャリダーさんと楽しい時間を過ごす事が出来た。 さて。 早起きしたのはできれば今日中に知床峠を越えたいからだ。 海沿いを走っているのになぜ峠があるかと言うと。 知床。 世界遺産の知床半島は。 海沿いを走って岬を回る事が出来ない。 そもそも道がない。 半島の反対側まで行くには、知床横断道路を通り峠越えをしなければならない。 今回、本格的な峠越えは初かもしれない。 だから不安でもあり、そして楽しみでもある。 曇り空の下、先ずは知床の西の玄関口ウトロを目指す。 3時間ちょっとで約40㌔の道のりを走り峠の麓に到着。 一休みした後に、いざ知床峠を目指し出発。 いきなり恐ろしげな看板が目に入る。 正直、注意のしようが無い。 せめて自分が餌にならないように祈るばかりだ。 出だしにこんな看板をみたら嫌でも回りの森が気になる。 ついついキョロキョロしてしまう。 とは言え野生の動物がそうそう出てくる訳もない。 と、思っていると。 数㌔坂を登ったところで。 蝦夷鹿だ。 かわいい♪ しかし熊が出たらどうしよう感はますます強くなる。 道の左右は鬱蒼とした森が広がる。 ついつい森の中を覗いてしまう…。 すっかり晴れ渡った峠道。 汗をダラダラかきながら森を見てはヒヤヒヤしていた。 その時だった。 ガサガサ♪ ガサガサ♪ とすぐ近くで笹が揺れる音がした。 はっ!? 思わず足を止める。 まっまさか!? しかし。 足を止めるとその音は消えた。 キョロキョロ回りを見渡しても変わった様子はない。 再び走り出す。 すると。 また。 ガサガサ♪ガサガサっ♪ うわぁ!絶対近くにいる!! と、慌て後ろを振り向くと。 そのガサガサの正体がわかった。 なんだ…君か…。 まぁそれだけ自然豊かな所です。知床は… 峠の麓(海抜1㍍)から知床峠(海抜740㍍)までの約12㌔を。 3時間半ほどかけてのらりくらりと。 知床峠へ辿り着いた。 目の前に羅臼岳を眺めながら休憩だ。 羅臼岳を見ていたらお腹が空いてきた。 おにぎりを♪ さて。 今度はダウンヒルだ。 羅臼と言う街まで18㌔。 延々と下り坂が続く。 これはもう楽勝でしょ♪ と思っていたのは間違いだった。 やや雲が出て来た羅臼側。 さっきまでは尋常じゃない汗をかいていたのに。 下り坂になった途端。 寒い…。 しかもこの下りは急勾配&急カーブの連続。 颯爽と風を切って峠を下るつもりが。 これだけの急な下りになると。 ずっとフルブレーキだ。 少しでもブレーキを緩めればその荷物の重さから、あっという間にスピードがつき。 待ち受けるヘヤピンカーブで即アウトだ。 結局。冷たい風に体温を奪われながら。 時速10㌔ちょっとをキープするためにブレーキレバーを握力が無くなるまで握りしめながらひたすら下った。 夕方。 麓の羅臼に着いた時にはヘロヘロだった。 しかし。 出会いはいつどこに潜んでいるかわからない。 500円で泊まれるライダーハウスに到着した時だった。 さっき道路で自分を追い越して行った時。 ジロジロと自分を見ていた広島ナンバーの車のおじさんが。 急に目の前に現れた。 『屋久島でおうた(会った)けん!覚えとるか!?』と。 や!屋久島!? まっまさか!? いやいや、そんな訳はない。 あの人ではない(笑) はて?どこで会ったかな…と記憶を辿る。 そして。 おじさんの話しを聞いて一気に思い出した。 屋久島の海楽園キャンプ場で自分が管理人さんと間違えて話し掛けてしまったおじさんだった。 思い出したらもう笑いが止まらない♪ こういうびっくりな出会いや再会があると。 驚く前に笑ってしまう。 そしてライダーハウスの受付を済ませた後に。 おじさんが熊ノ湯と言う河原にあるワイルド&激熱な温泉に連れて行ってくれ、その後近くの食堂でご飯をご馳走してくれた♪ ずっと食べたかった羅臼のほっけ定食とビールをご馳走になり、朝ごはんにとおにぎりをお土産に持たせてくれた。 *おじさん(Mさん)!覚えててくれてありがとうございます!ご馳走さまでした! さて。 ライダーハウスに戻ると。 遅かったやないか~!待っとったんや!と言わんばかりに。 スキンヘッドで髭を蓄えたちょいワル所ではないファンキーな初老のライダーさんが自分を待ち受けていた。 なぜかガラガラなライダーハウス。 ずっと一人で暇だったらしい。 一度喋り出したらもう止まらない♪ こうして羅臼のライダーハウスの夜は延々と。 なにわのファンキーおじさんと語り合いながら暮れて行った。 今朝起きると。 すでにファンキーさんの姿は無く。 自分も身支度を済ませ出発だ。 しかし。 今日はもう景色や出会い所では無かった。 寒い!! 驚きの気温に強めの海風。 手足は軽くかじかんでいる。 霧雨が降り出し。 更に寒さを増していく。 なんだか鼻水もタラタラ流れてきたので。 風邪でもひいたら堪らない。 今日はあまり無理せず。 中標津(なかしべつ)と言う街まで移動して後は休む事にした。 さてさて。 この先のルートだが。 早く波乗りしたいし。 根室はスルーしちゃおっかな♪ と、悪巧みをしていたら。 沖縄の。 シーナサーフの。 隣の。 ダイビングショップの。 ピンクマーリンクラブの。 元スタッフT君から突然の電話。 『覚えてますか!!!自分今、根室の納沙布岬のライダーハウスで働いてます!』と。 『ねっ根室…。了解!会いに行くよ(笑)』と。 そんな予定になってます。 では今日は早めに。 お休みなさいです! 【斜里のライダーハウスが一緒だったWさん】 【ウトロで出会った札幌のチャリダーさん】 【利尻島&利尻岳でもお会いした、なんと!女性日本一周チャリダーのN子さん】 【知床峠で出会った元日本一周チャリダーさん。次はアメリカ横断!】 【峠道の途中で車を停め羅臼岳を眺めていたおじさん】 |
昨日はぐっすり。 |
こんな事はあまり書きたくないが。 これも旅の出来事だ。 昨日はすごく残念だった。 最近頻繁に利用していたライダーハウス。 一部のライダーの度を越した騒ぎっぷり。 出合ったライダー同士で飲むのは構わない。 むしろ楽しい。 でも疲れて休んでいる人もいるのに。 本人達が楽しければ回りはどうでもいいのだろうか? 楽しい話しならまだしも。 その場での自分の優位な立場を作り上げる為に。 誰かを餌にして笑いをとったり次から次へと飛び出す武勇伝。 そんな話しは聞きたくもない。 そして。 早朝4時からのお構い無しのドタバタ劇場。 仲間内で朝日を見る為に早起きするのもいい。 自分も朝日は大好きだ。 しかし、自分達が起きたら回りが寝てようがなんだろうが関係ないのだろうか? 朝から。 いや。 早朝から大声で冗談言ったり笑ったり。 ちょっと度を越したライダーのおかげで。 ほとんど寝れなかった。 周りのライダーも最初は若干戸惑っていた。 が、一人がお山の大将として頭角を現すと。 皆、それに従う。 その力関係に流されるのだ。 あるいは。 今までの自分なら、他の人と同じように。 周りに合わせ、お山の大将に従っていたかもしれない。 つくり笑いでも浮かべて。 しかし。 自分は旅に出てから。 少し頑固になったようだ。 嫌なものは嫌だ。 自分が嫌だなぁと思っていても周りに流され歩調を合わせなければならない事が社会には多々ある。 が、そこに自由はない。 旅の中でそんな不条理は感じたくない。 だから自分はその流れに乗らなかった。 夜は我慢した。 しかし。 早朝に、再び騒がれ。 少々大人気ない態度を取った。 その点を今は反省している。 恥ずべき事だ。 マイナスの力にマイナスの力をぶつけてしまったからだ。 もっと他にやりようはあったと思う。 *周りのライダーさん。不愉快な思いをさせてすみませんでした。 T君と再会を祈りつつ出発してからも。 何だか気分は晴れなかった。 それを映す鏡のように。 やませが吹いていた。 海の霧。 やませ。 その風は天然のクーラーのようで。 寒いくらいだ。 自分の気分は晴れはしないが。 この霧が晴れると。 お日様がギラギラ照り付けてくる。 この気温差には体が堪える。 そしてもう一つ堪えたのが。 この道のりだ。 今日は何度坂を登り、下った事か。 恐らく。 登り坂と下り坂の距離は同じ位何だと思う。 しかし下り坂は一瞬。 登り坂は永遠に思える。 20~30分かけて坂を登り。 2~3分で坂を下る。 今日はひたすらその繰り返しだった。 そんな中。 ローカルサーファーのNさんに聞いていたポイントへ到着。 *場所と地名は控えさせていただきます。 ロケーションも最高で。 ゾクゾクした。 波はひざ~腰近く。 普段なら天気もいいし、なんの迷いも無く。 『いただきま~す!』と海に入っていたと思う。 しかし。 今日は自分に罰を与えた。 今のこの心境で大好きな波乗りは出来ない。 今まで。 昔から辛いことや悩み事がある度に海に行った。 鹿島で再会した美容師のRIKITUNEさんが言っていたように。 海にいるその時だけは頭を真っ白にして。 すべてを忘れてサーフィンをした。 しかし。 今日の事は自分の中に答えが出ているだけに。 大好きなサーフィンを楽しむ気持ちではなかった。 海に入れば。 間違いなく。 楽しかったとは思う。 でも。 今日は。 この海を自分の気持ちの廃棄場のようにはしたくなかった。 やはり。 サーフィンを思いっ切り楽しむには。 その時の自分の気持ちが大切だ。 しばらく海を眺め。 自分の心の小ささを反省する。 今日はお預けだ。 自分は。 大好きなサーフィンを。 大切にしたい。 いつもどんな時もサーフィンを楽しむ事が出来る自分で在りたい。 と、そう思う。 その後も登っては下りを幾度となく繰り返し。 虻と戦い。 汗びっしょりで。 目的地のキャンプ場へ到着。 せめて、この道のりを頑張って走った抜いたご褒美にと。 パスタを2・5人前茹で。 今日も大好きなタラコスパゲティーをすするのであった♪ ふぅ~ お腹一杯♪ ではまた! |
朝から真っ青だ。 空が♪ 今日も暑くなりそうだ。 雨が降っていなくても。 夜露でテントは濡れてしまう。 一先ずテントを乾かしそれから出発。 相変わらずのアップダウン。 道東は意外と道が険しい気がする。 出だしから足は張りあまり力が入らない。 思わず音をあげそうになるが、歩き旅のKENGO君だって通った道だ。 へこたれる訳には行かない。 と、自分に喝を入れる。 ただ疲労が溜まっているのは否めない。 体の疲れをとるにはやはり温泉がいい。 だが。 実は。 一昨日からお風呂に入っていない…。 足の筋肉がカチカチだ。 こう言う旅で。 苦労することと言えば。 まずは寝所の確保。 この点は北海道は充実している。 自分が一日で走れる範囲内にキャンプ場かライダーハウスか道の駅がある。 しかし。 本州では中々キャンプ場は無く。 あったとしてもオートキャンプ場が主流で1サイト1500~3000円位かかってしまう場所が多い。 そうなると、本州ではキャンプと言う選択肢はあまりなくなる。 キャンプ場意外の海岸等には『キャンプ禁止!』の看板がかなりの確率でたっている。 なので基本は道の駅での野宿になる。 一日を終え、落ち着いた頃に地図を広げ翌日の大まかな予定を立てる。 自分が進むルート上に道の駅があるかをまず確認する。 道の駅があれば、それが何㌔先にあるかを計算する。 その距離に地図上である程度道の高低差を確認し自分が一日でそこまで走れるかを考え、逆算して朝起きる時間まで考えたりする。 道の駅がルート上に見当たらない時は大変である。 そんな時は○○公園や○○PA等を地図上で探す事になる。 北海道と四国意外は寝所を探す事が最重要課題となる事は間違いない。 四国はお遍路さんもあり、旅人にとても親切な環境となっている。 ちなみに。 今までに。 どうしても寝所が見つけられず。 コンビニの駐車場で少し仮眠し、夜通し走った事や。 24Hオープンのコインランドリーや洗車場で仮眠した事もあった。 次に洗濯。 本州なら一つの街に一つくらいコインランドリーがあるが、北海道は相当大きな街に行かないと無い。 そして大きな街と街が数10㌔~100㌔近く離れている。 ただ、キャンプ場やライダーハウスに洗濯機が設置してあるのでとても助かる。 そしてお風呂。 最近利用するライダーハウスには、お風呂があったりなかったり。 キャンプ場にはシャワーがあるところがたまにある。 ライダーさんから聞いていた情報では。 『北海道には温泉がいっぱいあるから♪』と。 確かに。 地図を見ると温泉マークがたくさんある。 が、しかし。 これが中々難しい。 自分の場合。 海沿いを走っているので。 通る道は限定される。 そして温泉だが。 もちろんある場所には海沿いに温泉があるが。 自分の感覚的には。 なぜかやや内陸部か山の中腹にあったりする事が多い。 そして。 温泉に入るのは寝所の近くがいい。 午前中やお昼過ぎには中々立ち寄る気にならない。 またすぐに汗ダクになってしまう。 例えば。 目的地も近づき。 海沿いの道を走っていて。 温泉の看板を見つけたりする。 『○○温泉この先15㌔♪』 と。 つまり往復30㌔。 一日で70~80㌔平均(北海道では)の自分のペースで30㌔は厳しい。 却下となる。 結局、キャンプ場の水道でタオルを絞り体を拭いて着替えを済ませて終了となる。 なので。 たまにある道の駅と温泉が併設されている場所や。 さらにコインランドリーまで近くにある場所は最高の野宿場所なのである。 なので。 チャリダー同士の会話は。 同じ方向から来たチャリダーなら旅の苦労話となり。 逆方向からのチャリダーなら、野宿場所や道の険しさや危険箇所の情報交換となる事が多い。 今日は釧路まで来た。 さっきライダーハウスで同じ部屋になったライダーさんとも話していたのだが。 釧路がこんなに大きな街だとは思ってもいなかった。 野宿ベースのチャリダーや旅人にとって。 もっとも怖い事の一つは。 街中での野宿だと自分は思う。 結局。 人が一番怖いのだ。 ここまででも何度か街中で野宿したが、ほとんど寝れなかった。 物音に脅え。 足音に脅え。 体も神経も全く休まれない。 街中での野宿は極力避けたいものだ。 今日は近くにキャンプ場もないので予めライダーハウスさんにお世話になることに決めていた。 温泉ではないがお風呂にも入りすっきり。 ライダーハウスの利点は。 もちろんその値段だ。 500~1000円位が多い。 中には食堂を併設していて。 食事を利用すれば宿泊は無料という場所もある。 キャンプ場でも500円位かかる場所が多いので、充電までしっかりとできるライダーハウスはすごくお得だ。 しかも悲しい位煩わしいテントの撤収をしなくていいので。 起きて10分後に出発!なんて事も可能だ。 部屋はこんな感じで、数人で雑魚寝となる。 プライベート感は無いが寝る為には十分過ぎる環境だ。 しかし。 残念ながら北海道意外でライダーハウスを探すとなるとかなり厳しい。 あるにはあるが、北海道に比べると圧倒的に他の地域にはライダーハウスが少ない。 自分が北海道意外で利用したのは鹿児島の垂水のライダーハウス一回だけだ。 YH・ユースホステルと言うのもあるが意外と値段が高いので今のところ一度も利用していない。 今後。 チャリダーやバイカーをしてみたい! と、思っている人の参考になれば幸いと思い。 今日は旅のあれこれを書いて見た。 ではまた! |
昨晩はライダーハウスで同室になったバイカーさんといろいろ情報交換。 |
今日は曇り空のスタート。 ちまちまとテントを撤収し、ぼちぼち出発。 走り出してすぐに。 *表現的にはおかしいが。 反対車線の車が。 勢いよく止まった♪ 中から笑顔の人がこっちを見ている。 『ブログ見てます!!』と、釧路のサーファーグッチさん♪ 9月頃に沖縄へ行くらしく。 シーナサーフのステッカーを記念に♪ このステッカーを持って沖縄のシーナサーフに行くと♪ なんと♪ コガちゃんが!! 笑顔で出迎えてくれるかもしれません(笑) グッチさんも利尻島のKOUTAROUさんや福島のSさんと同じく。 消防士さんだそうだ。 グッチさん。 やや興奮気味に。 『これは奇跡だぁ!!まさかこんな所で会えるなんて!』と♪ 確かに。 b昨日、自分が無邪気な寄り道をしていなければ。 絶対にこの道は通らない。 そして。 この奇跡は再び起きる事となる。 岡さん!! 覚えてますか? 前に岡さんが沖縄に遊びに来てくれた時。 待ち合わせ場所にした喜名のPA。 そこで会ったK本さんて言う大阪の62~3歳のおじちゃんチャリダーを!! 今日。 しらぬか恋問と言う道の駅で再会しちゃいました♪ 『あの子はどうした?中国に行くとか言ってた子は?』と、しっかりバッチリ覚えてましたよ♪ K本さんとは不思議な縁だ。 以前、沖縄に遊びに来てくれた岡さんと待ち合わせをしていると。 チャリダーが一人やって来た。 おっ!きたきた♪と、思ったら。 それは岡さんではなく。 K本さんだった訳だ。 岡さんを待つ間。 チャリダー話しに花を咲かせていると。 自分が神奈川~沖縄までの旅をした時に鹿児島からのフェリーが一緒だったM井君。 ママちゃりでギターを背負って日本縦断した大学生だ。 K本さんはそのM井君と青森辺りで会っていたのだ。 その時。 世界は狭いもんだな~。 と、思った事を覚えている。 今は。 日本って。北海道って。 広い…。 と、思ってはいるものの。 人と人との繋がりには距離は関係ない。 とも思っている。 道の駅でK本さんと再会し。 『今日はどこまで行くんだ?』とK本さん。 『行けそうだったら浦幌のキャンプ場で、無理そうならその時考えます。』と、答えた自分。 すでにお昼を回り、そのキャンプ場まではまだ40数㌔離れている。 アップダウンがきつければ時間的に厳しい距離だ。 すると。 『おお!そうか♪俺もそのキャンプ場の予定だよ!余裕♪余裕♪すぐ着くよ!』とK本さん。 *K本さんは一日で120~150㌔走ってしまう、すごいおじちゃんだ。 『じゃあ今日はビールでも一緒に飲むか♪』と言ってくれた。 そういう事なら例え峠が連なっていようとも意地でも行きたい。 なので休憩を早めに切り上げ。 『じゃあ早めに出ますね!』と、キャンプ場を目指して出発。 するも。 しばらく走ってチラッと海を見ると。 サーファーさん発見!! 北海道に来て。 利尻島意外で海にいるサーファーさんを初めて目撃♪ そう言えばさっきグッチさんが教えてくれたポイントの辺りだ。 慌てて海に入る場所を探す。 そして駐車スペースに入ると海上がりのローカルさんが二人いた。 『こんにちは!!』と、おかしい位元気良く挨拶。 にこにこ顔で挨拶を返してくれるローカルさん。 お一人は中標津のNさんのお知り合いで。 もうお一人はグッチさんのお友達だった♪ 『お邪魔してもいいですか?』と聞くと。 『もちろん♪』と、快く迎えて下さった。 一瞬。 頭に。 キャンプ場に間に合うかな…? と、過ぎるも。 晩御飯は大好物のカレーライスとわかっていながらも、おやつをお腹一杯食べてしまう子供と一緒だ。 目の前のご馳走には目がない。 うん。なんとかなるさ♪ と、ウェットに早着替え。 エントリーとボトムがどうかを確認しいざ! サイズは。 たまにセットで腰くらい。 トロトロとブレイクするロング向けの波だが波は波♪ いただきま~す!! と、海に一礼しパドルアウト。 誰もいない海。 岸からブレイクを確認してはいたが。 最初は中々ポジションが掴めず悪戦苦闘。 その度に綺麗なレギュラーのブレイクが自分を横切って行く。 しばらくすると。 ロングボーダーのSさんが入って来た。 『お邪魔してます!』と。 そしてSさんのポジションを参考にして。 おかげで何本かセットを掴む事が出来た。 しかし。 このポイント。 サイズが上がったらどうなっちゃうんだろうかと思うくらい規則正しいレギュラーだった。 海上がりのSさん。 *念のためにポイントの場所と地名等は伏せさせていただきます。 さて。 時計を見ると。 もう2時だ。 やばい。 単純計算で1時間辺り10㌔進まなければ日没までに間に合わない…。 *午後6時には大分暗くなります。 Sさんに『ありがとうございました!』と挨拶し。 急ぎキャンプ場へ。 走った。 そりゃもう走った。 いつもはしない立ち漕ぎもバンバンした。 そうして日没ギリギリにキャンプ場へ。 キャンプサイトに行くと。 K本さんが。 『遅かったやないか~!、じゃ。ちょっとビールこうてくるわ♪』と自転車で街へ買い出しへ。 そして楽しい時間を過ごす事が出来た。 |
今朝は早起きした。 東の空が赤く染まり。 朧げにうねりが見える。 今日も出来そうだ♪ 冷え込む朝方。 水の冷たさもわかってはいる。 が。 そこには波がある。 考える必要などない。 誰もいない海に一人飛び込んだ。 波の音以外には何も聞こえない静寂な朝。 セットを待つ。 やや雲の多い空。 風は無く。 面つるだ。 セットが入った。 波にタイミングを合わせパドル開始。 板の後ろが持ち上がり。 ボードが波の斜面を滑り出した。 今だ! とテイクオフ。 信じられい程滑らかなその波は。 自分がサーフィンをしていることさえ忘れさせた。 体の力は抜け。 何もせず。 波の力に身を任せ。 ただただその不思議な感覚だけを感じていた。 気付いたらインサイドギリギリまでその状態だった。 ハッと我に返りプルアウトした。 再び沖を目指していると。 急にドキドキしてきた。 ふと、思い出したのだ。 あの時を。 初めてサーフィンをしたのは高校を卒業した夏だった。 高校生の時にブギボー(当時はボディボードでは無くブギボーと言った。)に出会い。 原チャリの足元にブギボーを載せて海まで行っては、波にもまれていた。 その頃からサーフボードは絶対に欲しい遊び道具No.1だった。 サーフボードを手に入れたのは高校を卒業し、夏を迎える少し前の事だった。 そして夏がやって来た。 訳もわからず、板を持って誰かの車に乗り込み変な態勢のまま海に行くのだ。 あの頃は波がどうとか、上手く乗れたとかなんてどうでも良かった。 どうせ、まともに波になんて乗れないのだ。 真夏の海にサーフボードを抱えてビーチに行き。 海に浸かっているだけで満足だった。 家に帰った後。 眠れない程の猛烈な背中のヒリヒリと格闘するのがまた面白かった。 そして日に焼けて。 肌が小麦色になればなるほど。 何だかサーフィンが上手くなったような気がしたものだった。 夏が終わると。 オリンピックやサッカーのワールドカップの後のように。 誰の口からもサーフィンの話しはでなくなり。 そして冬を向かえ、やがて春が来て。 また熱い夏がやって来るのだ。 すると。 誰からともなく。 そろそろ海に行くか? と、人数分のサーフボードをあちこちから借りて車に押し込み。 また変な態勢で海へ向かうのだ。 二年目の夏。 誰かがテイクオフ位はできるようになってくると。 みんなの目付きが変わった。 負けたくない! と、言う競争意識が芽生えるのだ。 すると。 おかしな現象が起きはじめた。 それまでは腰にゴムが入っている海パンだったスタイルが。 流行りのブランドのサーフパンツにラッシュガードと言う出で立ちに様変わりしたのだ。 そしてその勢いのまま何人かがウェットスーツを手に入れてから。 サーフィンは夏だけのイベントでは無くなった。 初めて。 波のフェイスを横に走り抜けたのは。 一冬越した次の夏だった。 あの日の事は今でも忘れない。 冬を越した友達と二人で波チェックに向かい防砂用の松林を抜け目の前に海が見えた時だった。 幾重にもうねりが連なり。 真夏の正午頃にも関わらず。 面は綺麗に整っていた。 そして規則正しく一定の場所からブレイクを繰り返している。 記憶の中の風景でサイズを思い出してみれば多分腰~腹くらいだったと思う。 さらに。 真夏の茅ヶ崎にも関わらず。 海はガラガラだった。 二人とも一目散に車に戻り板を抱えてダッシュで海に戻ったのは言うまでもない。 そしてその日。 初めて波のフェイスを駆け抜けた。 あの時の波から伝わる感覚。 言葉では表現しきれないその気持ちは。 今でも忘れない。 恐らく一生忘れないだろう。 波に乗りながら知らず知らずの内に叫んでいた。 いや、奇声を発していたと言った方が正しいかもしれない。 それまでも、もちろんサーフィンは楽しかった。 肩が外れるくらいはちゃめちゃにパドルをし、波に押されてテイクオフ。 ボトムまで真っ直ぐに降りそして板の先を少し横に向けると波に潰されぐるんぐるんと波に巻かれる。 テイクオフした次の瞬間にすぐそこに見える波のフェイスがとても遠く感じていた。 そしてこの日の何本目かの波が。 その先に待つ未知の世界への扉を解き放った。 そしてその扉の先には。 想像以上の世界が待っていたのだ。 あの時。 あの瞬間から。 サーフィンと言うものが。 自分の中の欠かせない大事なものとなった。 それは今でも変わらない。 そして今日。 一つわかった事がある。 自分が。 ずっと。 サーフィンに。 求めているのは。 あの時。 あの瞬間の。 初めて波に乗った感覚でありその時の気持ちなのだと。 一期一会・一波一会 同じ波は二度と来ない。 それはわかっている。 でも求めているのは。 そう。 あの時の気持ちなのだ。 |
こんな日をずっと待っていた。 自分がこの旅を夢とし、目標とした時から。 こんな環境を頭にイメージし続けていた。 それが今。 ここにある。 今朝、早起きするつもりが気付けば8時。 もうこんな事は書きたくないが。 深夜までキャンプ場でどんちゃん騒ぎするグループがいて。 結局寝たのは日付を大分過ぎた頃だった。 耐え兼ねた威勢のいいおじさんがキャンプ場に響き渡るほどの大声で彼等を咎めるまでその勢いは治まる事は無かった。 すごく残念だ。 しかしこれも現実だ。 さて。 こんな話しはもうよそう。 思い出しただけで今日の気分が台なしになりそうだ。 テントから出て辺りを見渡すと。 すでにM本さんの姿はなかったが。 D君のテントは張られたままだ。 近くにテントを張っていたグループさんに声をかける。 実は昨日から気になっていた。 テントの近くにウェットが干してあったのだ。 思い切って聞いて見た。 『おはようございます!もしかしてサーファーさんですか?』と。 すると、やはりお互いに気になっていたようで。 一気に話しが弾んだ♪ 驚いた事に。 写真右端のOさん。 岩手で自分がお会いしたGさんのお知り合いで。 しかも。 以前、利尻島のマルゼンさんで少しの間働いていたらしい。 こんな偶然もあるものだ。 差し入れを頂き『またどこかで!』とお別れした。 *皆さんありがとうございました! 起きてきたD君とあれこれ話しお互いの検討を祈ってそれぞれ出発した。 *D君またどこかで! 今日この先のルートからはポイントが点在する。 朝、TOSHIYAさんに紹介してもらったイチローさんから連絡をもらい。 と、あるポイントを目指す事にした。 ここはTOSHIYAさんもお気に入りのポイントだと言う。 そして、そこはキャンプOKらしい。 ただ回りには何も無いので、食料の買い出しだけは忘れないようにとイチローさん。 途中にあるポイントで稚内で会ったサーファーさんに再会した♪ 今日は珍しくポイントパニック状態らしく。 活気溢れるポイントだった。 そのポイントを後にし、少し走ると。 自分を見かけ待っていてくれたサーファーさんがいた。 『○○ってポイントまで後10㌔位ありますかね?』と聞くと。 『多分それくらいだと思いますよ!』と。 しばらく話し走り出すと5分で到着した(笑) ポイントに着くと。 海には3~4人。 ビーチに7~8人のサーファーさんがいた。 手当たり次第に挨拶をする。 皆さん笑顔で返してくれる。 いいポイントだ♪ しばらく波を観察。 波はもも~セットで腰。 すごく綺麗なブレイクをしている。 少し休んでから海に入ろうと思っていたが。 バタバタと着替えを済ませ。 ローカルさんに『おじゃまします!』と言って海に入る。 海には自分を入れて三人だ。 一本波に乗ってみる。 えぇっ!! ボトムが玉石たがらだろうか。 サイズは無いのにパワーがあってアップスをしなくても勝手に板が走る♪ たま~に腹位のセットも入りだし。 気分はもう最高潮♪ だが。 海水は信じられない位冷たい。 最初の10分は冷たさに驚き。 次の10分で足の小指の感覚がなくなり。 次の10分で震え出す。 そして次の10分で一瞬慣れ。 次の10分で体の動きが極端に鈍くなる。 結局1時間ちょっとで海から上がる。 あまりに寒がっている自分を見て皆が笑っていた。 すると。 一人のサーファーさんが声をかけてきてくれた。 『自転車の人ですよね?』と。 『写真いいですか?』と。 すると。 ビーチにチェアーを出し海を眺めていた、いかにも!と言った感じのサーファーさん達に囲まれた。 話しを聞いて驚いた。 ウェットスーツメーカーのDOVEの社長さん御一行様だった。 夏の間はこうして北海道で過ごすらしい。 海を。 波を眺めながら一緒に話しをさせて頂き。 イタンキ浜のローカルさんを紹介していただいたりと。 すごく気さくな方で自分もリラックスして話しをする事ができた。 そして。 今。 DOVEのチームのキッズ達が北海道で合宿中なのだと教えてくれた。 この後、全日本の大会に出場する子達で。 未来のプロサーファー達だ。 夕方。 テントを張り終え。 もう1ラウンド。 しばらくは二人きりで交互に波を堪能♪ すると。 さっきまで海辺で他の子供と同じように無邪気に遊んでいた、そのキッズ達も続々と海に入って来た。 みんなあどけない顔立ちの元気な小中学生なのだが。 そのレベルは凄まじい。 あいた口が塞がらないとはこの事だ。 スパスパと波を切り刻む彼等を見ていたら。 自分が波に乗らなくても十分楽しい♪ むしろ気持ちいい。 何本か波に乗り。 後は彼等に波を譲る。 世代交代だ。 まぁ。 元々。 同じ舞台にすら立っていないが…。 そうなったらもう、ビーチから観戦の方がいい♪ DOVEさん達もビーチから歓声を上げて楽しんでいる。 この子達。 どう言う原理かは自分には理解できないが。 飛びます(笑) そして動きはキレキレです。 ふと。 茨城のSUN SURFさんでお会いした、カナト君を思い出した。 彼はこんな子達を差し置いて全日本で優勝したのか~。 と、すっかり感心してしまった。 さて。 日が暮れる前に。 一仕事しなければならない。 今まで何度もキャンプはしてきた。 サーフィンもたくさんさせて頂いた。 しかしそれをセットでとなるとあまり記憶がない。 高知と千葉位だろうか。 海辺にテントを張り。 波の音を聞き。 好きな時に海に入る。 そこには最高の波があり。 夜は焚火をして空を眺める。 時間の流れはゆっくりで。 その時間の速度よりさらにのんびりと時間を過ごす。 夕日を見て。 朝は海から上がる朝日を眺め。 波があればサーフィンをし。 なければ読書でものんびりと。 それが思い描いた旅の1ページだ。 そう。 今までの旅で。 何か一つタリナイモノ があったのだ。 それは。 焚火だ♪ 日が暮れる前に薪を集め準備万端。 後は夜を待つばかりだ。 今日は大潮だろうか。 空の月はあと少しで満月になりそうだ。 日も完全に暮れ。 薪に火を着ける。 一発で成功。 なんか嬉しい瞬間だ。 北海道の夜は寒い。 20度を切る事もしばしばだ。 湿度も無く。 おかげで今まで寝苦しいと感じる夜は記憶にない。 なのに。 今日に限りなんだか蒸し暑く。 それに焚火で拍車をかけてしまった自分。 まぁこんな事もあるさ。 と、汗をかきながら焚火を楽しんだ。 今。 テントに入り。 波の音を聞きながら。 日記をつけている。 明日の朝までこの音が絶え間無く続く事を願って。 ではまた! |
早起きして朝日を見ながら波チェック。 波はある。 着替えを済ませ、 誰もいない海に入る。 しばらくすると。 数人のサーファーさんがやって来た。 『おはようございます!』と、珍しく先手を打たれてしまった。 慌てて挨拶を返す。 挨拶をしてくださったのは旭川のTさんだ。 今日はサーフィン仲間と5人でやって来たそうだ。 あれこれ話しながらしばらく一瞬に波乗り。 自分は寒くなったので先に海からあがる。 火を起こして焚火で暖をとる。 朝から体を動かしたら。 お腹が空いた。 例の如くパスタを茹でる。 朝からすごい食欲だと自分でも感心した(笑) お腹が満たされると。 何だか眠気が…。 テントに入り一眠り。 しばらくの後に。 『熱いっ!!』と汗をダラダラかきながら目を覚ました。 日が高くなりテントの中が蒸し暑くなっていたのだ。 外に出ると雲の隙間から太陽が顔を出している。 テントから5歩歩き、ちらっと海を見る。 キラキラと光る海には相変わらず綺麗な波がある。 *旭川のTさん↑ 次の瞬間。 ウェットに着替えを済ませ海に向かっていた。 ビーチにはDOVEさん(社長さん)とIポイントのローカルTさんそしてHポイントのローカルSさん達が集まっていた。 挨拶をして、早速海へ。 今はあの海水の冷たさがとても恋しい。 ざぶん♪ パチッ♪と目が覚める。 と言うか。 体の細胞が目覚める。 サウナと水風呂のようだ。 厚かましい言い方かも知れないが。 ここに集まるサーファーさん達はとてもフランクで優しいので。 ついつい昔からの知り合いのような気分になってしまう。 2ラウンド目も体が冷えたので終了。 海から上がると。 昼下がりの主婦のようにあちらこちらで立ち話をしていた。 今日もここにそのまま滞在と決めていたので時間など気にせずのんびりと気の赴くままに時間を過ごした。 ちょうどその頃。 昨日のスーパーキッズ達が現れた。 また彼等のサーフィンを見れる♪ と期待したが。 今日DOVEさんも一緒に帰るらしい。 なぜか記念撮影に混ぜて頂き照れ笑い。 DOVEさん始め皆さんから『頑張ってね!』と声援を頂いた。 皆さんが帰ってしまうと急にポイントが寂しくなった。 ちょうどその後。 旭川のTさん達が海から上がって来たので皆さんのほうに遊びに行く♪ こちらでも皆さんによくして頂きもう楽しくてしかたない♪ 勢いそのままに3ラウンド目突入。 大分波も小さくなってしまったが、HポイントのSさん達と一緒に楽しい波乗り♪ さすがに疲れ今度は早めに海から上がった。 海から上がると。 サーフトリップ中のMさん&Tさんに話し相手になってもらいまたまた楽しい時間を過ごさせて頂いた♪ 夕方になり。 旭川のTさん達が帰り。 HポイントのSさん達が帰り。 そしてMさん&Tさんも帰り…。 ぽつん♪と一人になってしまった。 黄昏の 祭の後の 静けさや 雨も降り出しテントに引きこもる。 明日、晴れるといいなぁ~と願いながら。 今日は早めに眠りにつこうと。 そう思うのだった。 ではまた! *皆さん今日は楽しい時間を本当にありがとうこざいました! |