第百十二話  Great Surf jorney Day-38 
“ Heart ” 08-27

ポップコーン太郎君とG君と。
握手で別れたのは今朝の7時頃だ。

旅の苦労話やくだらない話しも。  旅をして気付いたそれぞれの大切な話しも。
そんな時間はあっという間に過ぎて行くものだ。
『また!』と言って出発するのは別れを悲しむより再会を楽しみにしているからだ。

途中。  トンボがワサワサ飛んでいる。
沖縄で聞いた話しだが。  『トンボがたくさん飛ぶと、台風が来る』と。

このトンボは秋だからなのか。  それとも?

走りやすい道が続き地図を確認すると。  浜厚真はすぐそこだ。
『厚真に来たら連絡してね!』と、言って下さったスモッティーさん。
迷惑じゃないかな~。  と、思いつつも電話してみる。
『やなっちです!』
『おお!やなっち!』とスモッティーさんの声を聞いて余計な心配はいらなかったと安心した。
『じゃあ俺も今から海行くよ!』と。

浜厚真付近に着き。  海岸への入口を探していると。  サーファーさんが道を教えてくれた。
SさんOさんSさん。

SOS♪
自転車日本一周      ~ サーフィンの旅 ~-DVC00104.jpg

*声をかけ、道を教えて頂きありがとうございました!

ポイント到着。
毎回ながらポイントに着き海が見えてくる瞬間は堪らない♪
クリスマスプレゼントの箱を開ける気分だ。

広い砂地を抜け海が見えた。  たくさんのサーファーさんで賑わう活気のあるポイントだ。
ポイントのキャパもかなり広い。
ぐるっと見渡すもスモッティーさんはまだ着いていないようだ。

しばらく海を眺める。  サイズはひざ~もも。  ショートにロングにボディーボード。
みんな楽しそうに波に乗っている。

しばらく海を見ていたら。  もう居ても立ってもいらしてれなくなって来た(笑)
『スモッティーさん!お先にいただきます!』と海に飛びこんだ。
水温は予想外に温かい。
周りのサーファーさんに『お邪魔します!』と挨拶をする。  皆さん笑顔で返してくれた。

しばらく波乗りをさせていただき。  ふと岸を見ると。  手を振っている人がいる。
スモッティーさんだ!  速攻で岸に戻った。
3日振りの再会だが。  もっと前にお会いし、そして以前から知っていたような感覚だ。

旅で出会った方との再会は。  不思議とそんな気持ちになる事が多い。
そしてそこにはもう一人。
『あっ!こないだ♪』
DOVEのTさん達とお会いしたポイントで一緒に波乗りした方だ。

あの時はお互いに話しながらDOVEキッズチームの波乗りに呆気に取られてしまい。
自己紹介さえしないままだった。

そういえば。  あの時にいたR君が全日本で優勝したらしい♪

浜厚真の河口の方に移動し、ローカルさんにご挨拶。
皆さん気のいい人ばかりだ。



『やなっち!行くか!』とスモッティーさん。
ひざ~ももの波にタダクマさんと三人でゲットアウトした。
ちょうどそのころには河口周辺には誰もおらず、貸し切りだった。

セットが入ると。  大喜び♪  来た~!とか、ひゅー♪とか(笑)
サーフィンを始めたばかりの頃の雰囲気がそこにはあった。
もちろん波がもっとあれば。  それはそれで波乗りを楽しめるし。
波が小さくても。
そこに楽しむ気持ちと、その大切さをわかっているサーファーさんがいれば。
そこには必ず笑顔が生まれるのだ。

『なんかすっごい楽しかったですね!!』と、言うと。
スモッティーさんも。
『なんか(サーフィンを)始めた頃を思い出したわぁ~♪』とニコニコだ。

波をリップしまくり。  際どいアクションで派手にスプレーを飛ばしても。
笑顔で海から上がれなければ。  そこには自己満足のサーフィンがあるだけだ。

笑顔で海から上がること。  それは。  海に対する最高の感謝の気持ちだと。  自分はそう思う。

海から上がると。  『お腹すいたでしょ?』とスモッティーさん。
お昼を食べに行く事になった。

その途中。  TOMOさんが声をかけて下ださり。



応援して下さった♪
海辺を走る?馬を見ながら。



ハコブンダーの次はあれかな?(笑)と馬鹿な事を考えながらニヤついてしまった。

浜への入口へ砂利道にガタガタ揺られながら進んで行くと。
『やなっち!』と声をかけてくたれたのはmyu2さんの彼氏さんだった。



『洋服落としちゃったんでしょ?これ使って!』と、
Tシャツ4枚  ラッシュ1枚  バスタオル1枚  長ズボン1枚  アウター1枚
を惜し気も無く自分にプレゼントして下さった。
*Hさん!助かりました!本当にありがとうございます!!

明日、myu2さんや札幌のREAL DRIVEさん達も浜厚真に来ると言うので。
迷わず。  『じゃあ明日また来ます!』と再会を約束した。

さて。  再び厚真商店さんでスモッティーさんと合流。
スモッティーさんの周りはいつも賑やかで笑顔が溢れている♪
初対面でもカップラーメンが出来るより早く内解けてしまうのは。
間違いなくその人柄だ。





たまたまサーフトリップに来られていた大坂サーフショップ紀乃国屋のN島さんにお会い出来た。





ちゃっかりステッカーまで頂いてしまった。
*N島さんありがとうございました!

その後この辺りの名物。  ししゃもが入ったおそばを頂いた。



さて。
ビーチで少しお話ししたローカルさんも言っていたが。
『スモッティーさんは面倒見がいいからね♪』の言葉通り。
『やなっち!な~んも心配はいらないから、今日は俺に全部任せとけ!』  と、言ってくださり。

ひとまず。  苫小牧のスモッティーさんのお店を目指す事になった。
スモッティーさんは浜厚真まで車で15分と言っていたので。
あっ♪なら近い近い♪と余裕をかましていたら。
チャリでは軽~く2時間以上かかる道のりだった(笑)

途中。  以前にコメントも下さっていた苫小牧のNさんご夫婦とばったり遭遇♪



Nさんはウィンドサーファーさんで御前崎で自分がお会いしたMOTOKOさんやマウイのTOMOKOさんともお知り合いのようだった♪
*差し入れありがとうございました!お会い出来て良かったです!

さて。  日が暮れた頃。  スモッティーさんのお店。  【わんじゃ】に到着。



お店に入って見ると。  キリッとした顔のスモッティーさんがいた。
しかしすぐに顔をくしゃくしゃにして。  『おお!来た来た!座って座って♪』と。

この後、いただいたわんじゃさんの焼肉は。
そりゃあもう。  なまらおいしい♪  の一言で。
特に。  辛味噌のわんじゃホルモンは。



まらうまい!  
種子島風に言えば。  わざいうまかぁ!
沖縄風に言えば。  デージマーサンド!  だった(笑)♪

奥の座敷は満席でカウンターも空きは無し。
かなり繁盛している様子。
忙しい合間を縫って話しかけてくれるスモッティーさん。

店長さんやMさんもキビキビ働きながらも気配り上手。



これは繁盛するわけで♪  
ラストオーダーも終わった頃。  『やなっち!風呂行こう!』と温泉に連れて行っていただき。
その後。  
びっくり仰天!  すっごいホテルを予約して下さっていて。
『なんも気にしなくていい。ゆっくり疲れをとりなさい!』と。
スモッティーさんは熱っついHeartの持ち主だ。
話しをして印象的だったのは。
『俺も昔は初心者だった。ただ今の子達より、たまたま早くこの世に生まれサーフィンに出会っただけ。なんも遠慮する必要はないから!』

スモッティーさんは間違ったローカリズムを嫌う。  みんなで楽しくサーフィンができればいいと。
その為のルールであり、秩序は必要だか心は常にオープンだ。

今、過去最高に浜厚真のサーフィンが盛り上がっていると言う。
それをとても喜んでいると言っていた時の顔が忘れられない。

そして。  いや、やはりと言うべきか。
スモッティーさんも昔、旅をして。  土地土地のローカルさんにお世話になり。
そしてその時の恩を今でも忘れないと言っていた。

自分はそれを引き継いだ。
この流れは決して止めてはならない。

いつの日か。  

このHeartを。   

次の旅人に。

 

このカテゴリの記事一覧