~ちゃりんこ日本一周サーフィンの旅 番外編 ~歩旅最果島紀行~
第百九十八話  “ ささやかな願い ”  11-29

さて。
今日午後の便で再び石垣島に戻った自分は。
いよいよだ!と。

大きな期待と不安を抱えていた。
明日の朝。
与那国島行きのフェリーに乗るのだ。

日本の最西端の地。
与那国島へ向かうフェリーは。
週に2便しか出ていない。
火曜日と金曜日。
しかも季節風である北風が吹き荒れ海が時化ると。
欠航も度々らしい。

船会社の福山海運さんに問い合わせてみた。
『まぁ自然のことなので答えるのは難しいでしょうが・・・この時期の欠航の確立はどれくらいでしょうか?』
と。
すると。
電話に出てくれた船会社のおじさんは。
『はははは♪うん♪それは聞かない方がいいよ(笑)』
と。

本当に一笑に付されてしまった・・・。
いったいどうなることやら・・・。
そして。
ふと思い出したのだ。

それは。
今年の春。
旅の準備のために神奈川に戻り。
自転車とハコブンダーを東京の有明埠頭からフェリーに乗せ。
出発地の沖縄に向かう船内の出来事だった。

たまたま船室が一緒になった千葉のバイカーさんが。
話してくれたことを。
よりによって。
このタイミングで思い出してしまったのだ。

日本三大ゲ●船。
その堂々の一位が。
この与那国航路だったのだ。

今までは。
フェリーの揺れなどあまり気にしなかったのだが。
西方島波見聞録の折。
初めて本気で船酔いし。
あの時の恐怖心がまだ完全に抜けきらないのだ。

そして今日の石垣島に戻る船も。
自分をもてあそぶように激しく揺れた。
酔いはしなかったが。
なぜか終始酔ったらどうしよう・・・。
と、不安に駆られ続けていた。

明日はそんないわく付のフェリーに4時間半も乗らなくてはならないのだ。
旅の最終目的地。
与那国島。

どうか。
揺れませんように・・・。

はたして。
そんな儚い願いは神様に受け入れてもらえるのだろうか。

ではまた・・・。


【~おまけ~ 散歩♪】

波照間島には。
沖縄一美しいと言われるビーチがあるらしい。
波照間島の北側にあるのに名前はニシハマビーチ♪
今朝起きると。
白い雲とMIXされた青い空が広がっていた。

石垣島に戻る船の出港時間までまだまだ余裕がある。
足のリハビリも兼ねてニシハマビーチへ散歩に出かけた。

上は半袖。
下は長ズボンだがちょっと暑いくらいだ。
そういえば。
ここは日本の最南端だ。

意外と島の集落の中は入り組んでいるので。
民宿のおじちゃんからもらった地図を度々確認しながら進んでいった。

しばらく進むと。
坂の下になんとも表現できない色の海が見えてきた。
これを瑠璃色とでも言うのだろうか。

足は完全ではないが。
ついついその蒼さに惹かれて早足になってしまう♪

ビーチに着くと。
その砂の白さと。
クリアな海。
クリームソーダのような海の色に心が弾んだ。

太陽が雲に隠れたり。
顔を出したりするたびに。
海の色は表情を変えていく。

しかも。
おそらく夏場は人、人、人のこのビーチも。
今のこの時期は人っ子ひとりいなかった。

ついつい。
大きな子供は。
その海に誘われるように。
無邪気になってしまいましたとさッ♪

~おしまい~

 

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