第百十六話  Great Surf jorney Day-43 
“ そこに○○がある限り! ” 09-1

長万部~八雲~森(砂原)まで65㌔程移動。
今日も熱さとの戦いだった。

朝起きたら既に8時半。
ライダーハウスの外に出て見ると。

自転車日本一周      ~ サーフィンの旅 ~-DVC00305.jpg

むわ~っとした熱さが襲ってくる。
『わや!なまら熱い!』と覚えたての北海道言葉を巧に操つってみる。

あちこ水溜まりが出来ている。  夜中に雨が降ったようだ。
照り付ける太陽と白い雲。



…。
今日も過酷な道のりになるなぁ~。
と、
自転車に備え付けの水筒に水を満たし。  タオルを濡らして頭に巻く。
津川雅彦さん似のライダーハウスのおじちゃんに。
『お世話になりました!』と声をかけていざ出発。

トラックが、けたたましく走り抜ける国道の路肩を走っていると。
前方になにやら不思議な物体を確認。



近付いてみると人力車だった。



大学生達が交替交替で人力車を引きながら釧路~函館を歩いているようだ。
普段より三倍力強くペダルをこぎ、『頑張ってね♪』と涼しげに、かつ余裕の表情で人力車を追い越した。

思えばいつも抜かされてばかり。
北海道に入って始めて抜き去ったのがこの人力車のような気がする。
*同志社大学の皆さん!無事函館に着くように応援してます!

さて。
いよいよ日差しも真上から容赦なく照らしてくる昼下がり。
アイスをむさぼりながら日陰で休んでいると。  商店のおばあちゃんが。
『私も自転車でお兄ちゃんみたいなことしてみたいよ♪』と。

80歳になると言っていたおばあちゃん。



『おばあちゃんなら出来ますよ!』と、なにも無責任に話しを合わせた訳ではない。
挑戦するのに年齢も性別も関係ないのはこの旅で出会った人達が教えてくれた。
やりたい!と言うその気持ちがあれば十分であり、可能性は誰にでもあるからだ。

おばあちゃんの気持ちに、まだまだ負けてられない♪と、再びチャリを漕ぎ出すと。
もくもくもく♪  ゴロゴロゴロ♪



雨雲だ。
普通なら。  うわぁ…。  となるが、  今日は。  よっしゃぁ!!  と、なった。
雨にあたって暑くなった体を冷やしたいのだ。

ポツポツポツ♪と降り出した雨。
もっと降れ~!  と、思っていると。   いとも簡単に雨は上がってしまった…。



軽く路面を濡らし、さらに湿度を上昇させてくれたにわか雨。
水筒に入れた水を頭からかぶり気合いを入れ直す。

しばらく走って行くと。  路肩に水溜まりがたくさんある。



…。
こ、この展開は…。

やりますかぁ♪  びゃぁぁっと♪  水溜まリングを♪
かくして第二回水溜まリング選手権は開催されたのだ。

青空が水面に移る水溜まりをびゃぁぁっと♪疾走する。



トトロがさつきから借りた傘に落ちてきた水滴に最初は驚き。
そして病み付きになった感覚と一緒だ。

やればやるほど。  エスカレートしていく(笑)



しかし、今日はいまいちスピードが足りない。
平坦な道が多いからだ。
ムキになって自転車をこいでもなかなか理想の進入速度には達せず…。
だんだん路面が乾いて来て。  水溜まりもなくなり。

しりつぼみに終了…。

THE◎水溜まりを探す旅はまだまだ続くだろう。
日本中。
そこに水溜まりがある限り(笑)

目的地の道の駅に到着し。  日が暮れる頃。  一人のバイカーさんがやって来た。
フリーのテレビ番組のディレクターさんだった。
自分でも見たことのある番組を作ってきた人だ。

ついさっきまでずっと話していた。
取材で色んな国に行き、色んな人と話しと経験をして。
なんだか自分の知らない世界をたくさん見て来た人だった。
子供が絵本をおねだりするように。  わくわくしながらたくさん話しを聞いた。

日本の広さに驚いている自分には。  世界の話しは刺激が強すぎた(笑)
インターネットで簡単に情報が手に入る時代に。
旅先で出会った旅人から得る情報はすごくリアルで新鮮だった。

では!

 

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