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第四十一話 “ 信じる勇気 ” 06-07

福ちゃんさん。
ひなちゃんさん。

とてもいい出会いだった。
自分達しかいないキャンプ場。
ビールをご馳走になり、たくさん話した。



福ちゃんさんは話しを引き出すのがうまい。
だから昨日の自分は何だかおしゃべりで、色んな事を話してしまった。
ひなちゃんさんは明るく装いながらも、この先に不安をかかえているように見えた。
生意気かとも思ったが自分の考え方を素直に話した。

二人とも。
旅人でありサーファーだった。
なにより自然が大好きな人達だった。
知床半島7日間カヤックの旅の話しは聞いていてワクワクした。
自分もこのキャンプ場に迷い込み。
二人も当初の目的地とは大幅に違う場所。
そう。
このキャンプ場にたどり着いた。
引かれあったとしか思えない。

朝起きる。
二人はまだ寝ているようだ。
お湯を沸かしコーヒーを飲む。



雲の切れ間から朝日が見え隠れしている。
鳥の声と海からの風。
とても素敵な時間。

二人も起きてきた。
また話した。

福ちゃんさん。
昔の事を話してくれた。
400$を握りしめアメリカへ渡った話し。
息子さんが小さい時、突然旅に連れて行った話し。
旅をしてきた人達は言う。
俺も昔、色んな人に親切にされお世話になった。

今となってはその人達に恩返しするのは難しい。
だから。
だからなのだ。
『これあると絶対役に立つから!』と。
福ちゃんさんからヘッドライト・新品ガスボンベ・食料を頂いてしまった。



今は感謝しかできない。

でも。
結局これも繋がっている訳だ。
誰かが誰かにした善意が巡り巡って自分に回ってくる。
そのサイクルを決して自分が止める訳には行かない。
朧げながら次の道が見えた気がする。



別れの時は来る。
どんな時も。
でもそれは。
その時の寂しい気持ちは。
次に再会出来た時の喜びに繋がる。

その時を信じて。



さて。
二人と別れた後。
再び御前崎に向かう。

昨日とは違うポイントへ入る。
いつもの様に『いただきます!』



先に海にいる人達に挨拶する。
『おはようございます!おじゃましま~す!』と。
『おはよう!あれ?前に吉田で一緒だったっけ?』
『いや!吉田は行ったことないです(笑)』と。
きっと似ている人がいたんだろう。

気持ちいい挨拶を返してくれる人は。
見ていて必ず気持ちのいいサーフィンをする。
パドルが追いつかず、波に乗れなかったとしてもニコニコしている。
自分はなるべくそういう人の近くにポジションをとる。

波の取り合いにイライラしたり、何に対してかはわからないが、ムスっとした顔をしている人には近づかない。
こちらの気分が台なしになってしまうから。

さて問題はここからだった。

『ごちそうさまでした!』と一礼し、海から上がり出発。
天気も良く最高の気分。
鼻歌まじりにのんきに走る。
こういう時は決まってJackJonson の曲が頭を流れる。
途中いくつかポイントを見ながら静波に到着。
字の如く今日の静波は静かな波。



ローカルさんから話しを聞くと『明日明後日ては風が入ってきびしいね~』と。
どうしよう。
ここで。
これからどうするかで迷いが生じた。

動くか。
動かないか。
この選択の結果でこの先に起こる出来事が大きく変わってくる。
それはここまでの旅を通じて肌で感じて来た事だ。
だから余計に悩む。
2時間位悩んだ。

自由。
すべてが自分で選択できる。

選択。   そう。
全て自分で選択しなくてはいけない。
その結果がどうなるかわからない。

でも。 でもだ。
自分で決めて進む道。
きっと間違いはない。

右か左か。
それによって大きく未来が変わる。
だからこそ自分を信じるしかない。
自分を信じ選択した道。
それが間違えでもいい。

いや。
間違いなんてないのかも知れない。
いけないのは、自分の気持ちに嘘をつく事。

決めた。  進もう。
思いっきり自分を信じて。

走り出してすぐに。
すれ違う車から。
『お~い!頑張れ~!』と声をかけられた。
浜松ナンバーの紺のハイエースだったと思う。
運転席の方もニコニコしてくれてた。

嬉しかった。
さらにしばらく走ると。
黒い車の、いかにも。
いかにも旅好きです!って風貌の人がクラクションと共にガッツポーズをしてくれた。
思わず笑顔になった。

そして気付いた。
選ばなかった道での出会いを悔やむのではなく。
選んだ道の出会いを喜ぼうと。

これから先。
色んな選択。
決断を迫られるだろう。
そんな時は。
勇気を出して。
自分を信じて。
思いっきり突き進もう。



そう心に決めた。

ではまた!


 

第四十二話 “ 自問自答 ” 06-08

昨夜は禁断の夜間走行をしてしまった。

静岡は自転車専用道があるから出来た事だ。
目的地は駿河湾フェリー乗り場。
あと数㌔と迫った時に車道から声をかけられた。
差し入れのおにぎりの温もり。
嬉しかった。

22時過ぎ目的地到着。
寝床を探し就寝。
蚊に悩まされる夜だった。

朝4時起床。
頂いたおにぎりを食べる。
とても美味しかった。
たまたま道端を走っていただけの人に声をかける。
そして温かいおにぎりを差し出してくれる優しさ。
いつも感謝しかできない。
ありがとうございました。美味しかったです!

さて。
空は曇っている。
今日は雨かな~?と頭によぎる。

出発。
この先にあるリバーマウスを見に行くためだ。
しばらく走る。   ここだ。
だが波はない。
この場所に来たのは、見てみたい!の他にもう一つ理由がある。
Bali High のKAMONさんが『もしそこに行ってローカルさんがいたら。昔、車がスタックした時に助けてもらった事を今でも感謝している』と伝えて欲しいと。
残念ながら今回は伝える事ができなかった。

でも。
まだわからない。
この先どんな出会いがあるかなんて。
この旅にはいつも驚かされてばかりだから。

さて。
なぜかわからないが。
リバーマウスポイントから。
駿河湾フェリー乗り場に戻る。
このフェリー当初は乗らないつもりだったが、気付いたら引き返しチケットを購入していた(笑)
理由はすぐにわかった。
フェリーに自転車を入れた時から船員さんたちがニコニコしている。
『どこから来たの!』で始まり質問攻めだ♪

しばらくすると。
Iさんが『後でデッキに遊びに来て下さい!出港して落ち着いたら呼びに行きますから♪』と。
でっデッキぃ~!
こんな大きなフェリーの操縦席に入れるなんてそうそうない!
そっか。
この出会いに導かれフェリー乗り場に戻って来たんだ♪

自分はフェリーが好きだ。
フェリーに自転車を積み乗船する。
あのドキドキ感。
知らない場所へ連れて行ってくれるワクワク感。
子供の気分になる。

出港してしばらくすると。
Iさんが客室まで迎えに来てくれた。
この人の笑顔は人懐っこい。
そして関係者以外立入禁止ゾーンを抜け。
操縦室へ。

慌ただしく無線でやり取りしている船員さんの姿。




レーダー等の機器類がところ狭しと並んでいる。
はしゃぐ。
すっごいはしゃぐ。



いい歳して(笑)

子供の頃の好奇心。
これを忘れてはいけない。
子供の頃って。
毎日が新鮮で。
色んな発見。
驚きの毎日だった。
子供の頃の夏休みが長~く感じたのは。
毎日が新鮮で充実していたからではないだろうか。

旅も同じだ。
新鮮・驚き・充実した毎日。

大人になっても遊んでいいのだ。
思いっきり。
そしたらいつまでも子供の頃の気持ちを忘れない。
こんな大人が出来上がる(笑)

Iさんも同じだった。
『僕はフェリーが大好きだから、毎日遊んでいる気分だよ♪』と。
それがあの人懐っこい笑顔な訳だ。

結局。
コーヒーをご馳走になり、1時間の航行時間の大半をここで過ごしてしまった。
楽しい時間だった。

こういう人は会社の宝だと思う。
自分の仕事が大好きで誇りを持っている人達。

自分は2年程前。
長く勤めていた会社を辞めた。
もちろん他にも理由はあったが、
仕事の愚痴ばかりを同僚と話し、会社や職場に自分の不甲斐なさを棚にあげ、自分が変わろうともせずに矛先を向けた。
同僚と愚痴を言い合う事で何も出来ない自分から目を背けていた。

悪いのは自分じゃないって。
それがとても虚しくて。
嫌だった。
このまま続けていてどうなる?
この先の未来は。

その時決意した。
自分の人生を自分らしく生きてみよう。
って。
そして今がある。



船長始め皆さん素敵な船旅を本当にありがとうございました!!
駿河湾フェリーが大好きに!
そしてこれからはエスパルスを応援します(笑)

清水から土肥まで移動。
ここから136号線で南下する。
伊豆の人達はやはり人懐っこい。
皆さんに声をかけて頂き、一気に松崎まで突き進む。

途中。
東北ナンバーの車が一台。
道端に泊まっている。
はて?  一人旅かな?
一人旅の楽しさも知っているが、寂しさも知っている。
思いきって声をかけてみた。

東北のつっちーだ。



やっぱりサーファーだった。
今こっちに板前の修業と波乗り目当てで住んでいるようだ。
狭い道端に車と自転車を停め大いに話した♪
とても気のいい人で、雰囲気も自分の知人に似ていた。
また会える気がする。

お別れし、さらに進む。
予想以上に険しい道のり。
三重・箱根クラスだ。
地元のおじさんが言う様に海沿いルートではなく、峠越えルートを選べばよかったかも…と久々の峠道にクタクタになっていた。
時速4㌔。
徒歩ペースで坂をよじ登る。
汗びっしょり。
足パンパン。

気合いだけで進んでいると。
坂の上に停車している車から人が飛び出して来て。
『頑張れぇ!』と思いっきり叫んでくれている。

坂をはい上がりおじさんの所まで到着。
『これ!』とドリンクを手渡された。
『君。Mさんのブログに出てた子でしょ?』と、突然Bali Highさんの名前が出て来た。
『普段この道走らないんだけどさっ!たまたま走ってたら君がいたんだよ(笑)』と、Iさん。

さらに
『Mさんは自分の事知らないかも知れないけど、いつだかの大会の一回戦でいきなり当たってしまって。結局一本も乗れずに1コケしちゃったんだよね(笑)なんかオーラが違ったよ♪』と。
Bali Highさんから頂いた伊良湖一番ステッカーをお渡しするとめちゃめちゃ喜んで下さった。



『また、もしかしたらUポイントで会えるかもね~!』と言ってお別れした。

またサーファーさんに巡り会えた♪
一時間走って5~6台しかすれ違わない峠道で。
Iさんから食料まで頂き再出発。

ここからだ。
ここからが今までで1番きつかった。

突然の雨。
迫り来る日没。
延々と続く峠道。

何度もくじけて立ち止まりそうになった。
でもその度に掛け声かけてはい上がった。
『なにくそ~!!』     『ちくしょ~!負けるかぁ!!』

自分の気持ちにだ。
いつもは嫌いなトンネル。
今日は救われた。
レインコートとを着込み考える。



ここらで野宿するか。
それとも。
目的地まで頑張るか。
答えは始めから出ていた。

走る。  と。

自分を確かめる為にちょっと聞いてみただけだ。
『よっしゃ!行くかぁ!』気合い十分走り出す。
雨もつられて気合い十分。
土砂降りで前さえ見えない。
でも不思議とくじけそうには成らなかった。

自分で決めた目標。
こんな時頼れるのは自分だけ。
弱音を吐いても仕方ない。
あ~だこ~だ理由をつけて立ち止まろうとするのは、会社を辞めた時の理由と一緒。
どうこう言ってもこの状況を打開するのは。

そう。
行動あるのみ。
そしてたどり着いた。
目的地。
諦めたり。
妥協するのは簡単だった。
でも。
自分が好きで選んだ道だ。
ここで逃げたら。

えっ?!
お前の気持ちってそんなもん?
って自分に言われてしまう。
頼れる人が自分しかいない時。
そんな時は自分を信じて。
限界なんてない。
そんなものは弱気な自分が勝手に決めたもの。
そんなものに負けてなるものかっ!

なんだか少し。
前より少し。

頼りになる自分がそこにいた。

ではまた!

~伊豆石廊崎周辺より~


より大きな地図で 『ちゃりんこ日本一周 サーフィンの旅』 今どこ? を表示


第四十三話 “ 0 と 1 ” 06-09

夜中。

体の痛みで何度も目が覚めた。
走行中の体勢からか、背中に腰痛みたいな痛みがある。
しかも回復する予定だった天気はどんよりしとしと。
梅雨の走りか。

ふぅ~。
昨日は突然の土砂降りにかえってハッスルしたが、今日はいまいち。
テンションが上がって来ない。
こんな日もある。
こうして留まっていても何も始まらない。

動く。
すべては自分が動く事で始まる。
走り出してしばらくすると雨が小降りになり。
そしてやんだ。
青春時代の思い出があるビーチへ向かう。
思い出がリアルに蘇る。
しばらく海を散歩し隣のビーチへ移動しようとすると。

つっちーと再開♪
隣のポイントで待ち合わせ一旦別れる。
つっちーに再会出来た事で疲れや痛みも少し軽くなった。
途中コンビニの駐車場で湘南から来たお洒落なサーファーさんグループに遭遇。
パシャリ♪



ポイント到着。
もも前後だが、誰もいない海。
つっちーはまだ来ていない。
海に入る支度を始めると、すぐにつっちーがやって来た。
一緒に海に入る。



楽しい。
一人で波と向き合う事もいいが、やっぱり気の会う人と一緒に入るのは楽しい。
しばらくの間、一人ワンピークの贅沢な時間。
いいセットが入ればgo!go!と。

しばらく波乗りを楽しむ。
『ごちそうさまでした。』
駐車場に戻ると、つっちーが昼飯&ビールを用意してくれた。
海上がりに乾杯♪





しばらく、たわいもない話しで盛り上がる。

ここから。
今日のジェットコースターのような一日に拍車がかかる。

地元ナンバーの軽トラの人が駐車場へ。
自分のチャリを見るなり笑ってる。
その人を見て自分も笑う。
この辺りのローカルさんのようだ。
仕事の昼休みに波チェックへ来たらしい。

Gさん。
しばらく旅の話しで盛り上がる。
ふと、つっちーを見ると一人たたずみ海を見ている。
あっ♪  そうだ♪
つっちーは東北から伊豆に来てまだ一ヶ月。
いつも一人で波乗りに行っているらしい。
まだ回りにサーファー仲間がいないらしく。
Gさんは人の良いローカルさん。

!!   二人を繋げよう。
つっちーへの恩返しであり、今までのたくさんの出会いや親切への恩返しのつもりだった。
二人をそれぞれに紹介する。
すると。
あることがきっかけになり意気投合した様子の二人♪



ここでひとつの繋がりができたわけだ。
こんな事をつっちーは言った。
『0と1』
『0と1の違いは大きいです。0はいつまでたっても0だけど、1は2になり、無限に広がるから』と。

なるほど。  確かにそうだ。
その無限の一歩を踏み出したわけだ。
ここから出会いがきっと枝分かれし、これから先のつっちーの伊豆LIFEがよりいっそう楽しくなる事を願うばかりだ。

午後。   つっちーが2R目突入。
自分はビーチ観戦。





しばらく海を眺めていると。
『来ちゃった(笑)』と。
突然横で声がした。  Gさんだ。



昼休みにうねりが入り始めた海を見て。
会社を早退してきたようだ(笑)

行ってらっしゃ~い!と海へ送り出す。
今日は久し振りの波らしい。
昨日の選択が今日の波に繋がった。
人との出会いにも。

しばらくすると。
雨がまた降り出した。
駐車場へ戻る。
一人のサーファーさんが声をかけてくれた。
茅ヶ崎で良く入るらしい。
自分を見て。
『なんか元気をもらいました~!』とI沢さん。



一目見てわかる人の良さとサーフィン大好き感。
たくさんの人達に声をかけてもらい、元気をもらっているのはいつも自分の方だ。

I沢さんとは数時間後にまた再会。
その時に。
茅ヶ崎に行ったら友人のレストランへと。
名刺を頂いた。
またこの先の楽しみが一つ増えた♪

さて。
そうこうしていると。
一台のワンボックスが自分に近づいくる。
『朝、そこで会ったのおぼえてるか?』
と。  あっ!   『覚えてます!』

そう。
今朝ポイントに向かう途中で犬の散歩をしていた人だ。
目が合ったので。
会釈し、『おはようございます!』と。
その時一瞬すれ違った自分を探しにビーチまで来てくれた。

シーカヤック 【ワンダフル ワールド】のオーナーさんとリエさんだ。
どうやらオーナーさんの興味レーダーが自分を捕らえたようだ。



体の疲れをとる為に今日は宿をとり、もう一日ここ周辺に滞在予定と知ると。
『すぐそこにウチのキャンプ場があるから今日はそこ使えば?お金はいらないからさ!』とオーナーさん。

一瞬迷う。   がオーナーさん。   すぐに。
『まぁとりあえずお茶でも飲みに来なよ!』
その人柄に、今度は自分の好奇心が反応した。
やはり自然や海と常に接している人は。
人間の器が大きい。

海からすぐのキャンプ場へ向かう。







『こんにちは~!』
『まぁ座って座って♪』と。
ビールが出て来た。
そして。   話し始めてすぐに。
来てよかった!と実感した。
面白い話しがゴロゴロと出てくる。

息子さんが中学生の時。
馬でモンゴルを横断させた話し。
娘さんをボルネオの首狩り族に会いに行かせた話し。
小さい頃から登山に行き。
小学生の時に自転車北海道一周。

こんな素敵なお子さんの育てかた。
【かわいい子には旅をさせろ】
まさにそれを実践していたわけだ。
それはオーナーご自身が旅をし、自然と共に生きて来たから。
学校や塾では教えてくれない事。

出会い。  感謝。   生き抜く術。
自然と一対一になった時。
自然には勝てない。
とすぐに悟る。
それを経験するかしないか。
その差は大きい。
自然は人を。
人の心を成長させる。
今、石垣に住んでいる八幡さんの話し。

この方。  現在。
オーストラリアから日本まで島づたいにシーカヤックで横断する前人未踏のグレートシーマンプロジェクトに単独で挑戦中との話し。
たまげた。

オーナーと八幡の出会いは。
八幡さんがシーカヤックで日本を縦断していた時に遡る。
ある日の夕方。
リッキー(犬)の散歩に行くと。
八幡さんがビーチに上陸してきたと言う。

会って見たい人。
話しを聞いて見たい人がまた一人。
オーナーとリエさんにはお世話になりっぱなし。
お昼にとおそばを頂き冷えた体が温まる。
近くの温泉の入浴券を頂き体の疲れをとる。
しかも。
しかも『あそこ使っていいよ!』とロッジを一棟貸して下さった。

なんて人だ。  心がでかい。   でかすぎる。
リエさんもそうだ。
本当に親切にしてくれる。
何気ない気遣いができる人。

山と海に囲まれ。  野菜を育て。  人と触れ合う。
『飾らなくなった』とリエさんは言う。
飾る事や見栄を張る事の無意味さ。
ここの生活でそれに気付いたわけだ。

自分には。
お化粧をして着飾りブランド物で埋め尽くされ、鎧を身に纏っている人よりも数倍魅力的に感じる。
自然な人だ。
だから自然と共存出来る。
完全武装の人の心はみえにくい。
少なくとも今の自分にはそう感じられる。

さて。  夜。  再びつっちーと合流。
ご飯を食べに行った。
自分は酔いもあり、熱く語った。
もともと無口でニコニコしている彼。
話して行くうちにつっちーが変わり始めた。
夢を語ってくれた。
でっかい熱い夢を。

きっとみんな。
心の中に夢がある。
漠然としている人もいれば、クリアな人もいる。
夢を語る事。
クリアな夢を語る事。

その瞬間。  夢が目的になる。
そこに。  迷いはなくなる。
なんの心配もいらない。
不安もなくなる。

そしたら。  夢が。
今まで追いかけていた夢が。
あっちからスキップしながらやってくる。
そんな気がする。

~~つっちーと別れた後、キャンプ場へ戻る。
熱い時間はまだまだ終わらない。
昨晩はブログを更新する前に寝てしまった。
シーカヤックの常連さん達と遅くまで語りあった。

朝起きる。  雲一つない空。



体の痛みもすっかり良くなった。
更新が遅れ心配をかけました!
今からちょっくら海へ行って来ます♪~~

では、また。


 

第四十四話 “ 旅の休日 ” 06-10

今朝は8時に目覚める。

あっ…
寝てしまった。
結局昨晩は旅日記を書きながら寝てしまったようた゛。
でも体の疲れはだいぶとれた。

風通しの良いロッジで昨日の旅日記を書く。
ワンダフルワールドのオーナーの所へ挨拶に行くと。
『もう一日いるなら荷物そのままでいいよ!』と。
えっ?
今日もいいんですか??

普段なら前に進みたくて仕方ないのに。
今日は。
のんびりしたいな~と。
自分の心が言っている。

きっと。
体を休めなさいって事だ。
思いっ切りお言葉に甘える♪
『じゃあ!もう一日お世話になります!!』と。

ここから海まで150メートル位。
リアカーを外し。
チャリにまたがり。
ボードを抱えて海に行く。



何だか贅沢♪
あっという間に。
海に到着。
昨日より2~3サイズ位落ちているものの。
波乗りが出来る波があればそれでいい。

早速海へ。
天気が良くて気持ちいい。
昨日は空がどんよりしていてあまり気付かなかったが、海がかなり綺麗だ♪
オンショアで面は乱れ気味だったが楽しかった。

海から上がる。
のんびりした時間。
堤防で海を眺め。
太陽の光を浴び。
風に吹かれる。
頭空っぽでリラックス。



こんな日があってもいい。
体と心の疲れをとる休日。
旅の休日。

時に立ち止まる事。
立ち止まってわかる事。
これからも。
自分の心に素直にいよう。
進みたい時は進み。
立ち止まるりたい時は足を止める。
それが許される今。
自由に感謝だ。

さて。
キャンプ場へ戻りシャワーを浴びる。





散らかしっぱなしの荷物を少~し片付ける。
まだ14時だ。
オーナーやリエさん。
昨晩一緒に飲ませてもらったお二人の姿もない。
まぁゴロゴロしよう。
と思ったが。
なぜか島ぞうりを手にした。
ちょうど一足だけ残っていた。

昨日から何本もビールを頂き。
ロッジを使わせてもらい。
ご飯や楽しい話しまで聞かせてもらっている。
普段なら感謝しか出来ないが。
今日は時間がある。

ホリホリ♪  ホリホリ♪





できた♪
夢中でやっていたのか気付けば17時。
オーナーのトレーラーハウスの方に行くと。
笑い声が聞こえる。
気付かない内に戻って来ていたようだ。
お世話になったお礼にワンダフルワールドの名前入り島ぞうり手渡す。



すごく喜んで下さった。
嬉しかった。
じゃあ。
ぞうりのお礼に♪
と、オーナーさんがMONT BELLのZERO POINTのノースリブを。
本当にここに居させてもらっているだけで十分なのに。

でも。
せっかくの気持ち。
有り難く頂戴した。
最近良く思う。
この旅が終わったら。
もう一周しなきゃな(笑)と。
この日本一周波乗り旅を達成出来たら。

もう一周。
こんどは形を変えて。
お世話になった皆さんに。
無事にやり遂げました!
の報告と。
お礼と感謝。
この気持ちを。
直接。
伝えに行きたい。
そんなことを最近良く考える。

さて。
そろそろ日が落ちようとしている。
本日の総移動距離。
300メートル♪
今日は本当に贅沢な一日だった。

確かに。
ここまで。
決して急いではいないが。
のんびりはしていなかった。

時に立ち止まる事。
頭も心も空っぽにして。
これにより。
次の一歩が踏み出せる。
それを知った贅沢な今日だった。

ではまた!

第四十五話 “ 荷物の重み ” 06-11

まずはお礼から。

Kayak Resort  Wonderful World

オーナー。 リエさん。 シンさん。 マリコさん。
そしてリッキー♪
この二日間本当にお世話になりました!
旅の途中での素敵な休日。

海。  山。  人。  雰囲気。  流れる時間。
考えずに感じる事が出来ました(笑)
本当に本当にありがとうございました!



さて。
二日間過ごさせて頂いたWonderful Worldを出発。

『行ってきま~す♪』と。
すぐ隣のTポイントに向かう。
『あっここだ♪ここだ♪』と道を曲がる。
坂を下る。
少し走る。
右側のお洒落なお店から。
サングラスの人が出て来て。

目が合う。
『チャリできたの?どこから?』
『沖縄から…』
『…沖縄ゎぁ!?』
『…はい。』

ん??   まてまて。  この人どこかで…。   いやいや♪

そんな訳はない(笑)
そうこうしていると同じお洒落なお店からスタッフさんが出て来た。
改めてお店を見る。

BAGUSE
あっ。
ここって確か…
いやいや♪
そんなはずはない(笑)
かなりの高回転で頭があ~だこ~だと。

またしばらく話す。
すると。
女性スタッフさんが。
『あっそうそう。こちら、プロサーファーのノリさんです♪』と…

ぎゃぁ~!   大野仙雅プロ!!!
そりゃあびっくりして。
目が回った。
まさかとは思っていたが。
本当にここにいるとは。

そして大野仙雅プロからBAGUSEのステッカーと波伝説のステッカーを頂いた♪



と、そこに現れるたローカルさんが白浜がいいっすよ!見たいな感じで大野仙雅プロと話している。
お礼を言いまだドキドキしている気持ちを落ち着かせながら出発♪

白浜到着。
見てびっくり♪
綺麗な波が。





自転車日本一周      ~ サーフィンの旅 ~-DVC00148.jpg

バタバタ着替え。
『いっただっきま~す♪』
とパドルアウト。
セット間は長いがたまにパコーン♪とセットが入る。
ロングの方が沖でセットをやり過ごした。

来たっ~!!   しかもグーフィー♪

乗ってびっくり♪
大好きなタイプの波♪
テイクオフの後。
一瞬考える時間がある波。
こんな自分でもカットバックができる波♪
今日は贅沢な波でお腹いっぱいになれた。

『ごちそうさまでした!!』
と、海から上がる。

実は海にいる間気になっていたことがある。
ビーチの奥の方にチャリダーらしき姿が。
ちょっと遠くて見えづらかったので近づいてみると。



やっぱりチャリダーだった。
千葉から来たCHIKIさんだった。
カメラが趣味で今回初めてチャリダーに挑戦したらしい。
自分が今までそうしてきてもらったように。
チャリダー的情報をたくさん提供。

そして。
やはり自分がしてもらってきたように。
チェーン&ギアへ油を注入。
押し付けがましいが勝手にチャリダーの諸先輩方からうけた親切の恩返しを♪
『お互いいい旅をしましょうね!』と握手で健闘を祈りその場を後に。

200メートル位進むと。
ウェットに着替えようとしている大野仙雅プロが反対車線の駐車場に!
『さっきはありがとうございました!』と言うと。
ニコッと微笑み。
『波どうだった?』と。
『最高でした!』と言うと。
また優しくニコッと。

そして。
『頑張ってね!』と親指を立ててくれた。
テンションマックス!
そして。
鼻息荒く。
その場を全力で走り去った。

さてさて。
それはそうと。
ちょいとのんびりし過ぎた。
日没まで3時間。
早く寝場所を確保せねば。
餌を探す獣のような目付きでいい場所はないかと。

ギョロギョロと。

ない。  ない。  まったくない。
やや焦り始めた時。
大阪のKさんが声をかけて来てくれた。
『いやぁ~熱いっすね!』と。



しばらく夕方の混雑する道路際で熱く話す。
たいてい。
自分に声をかけてくれる人は。
心の熱い人だ。
それは間違いない(笑)

また走り始める。
やや急な坂道を後ろに車を従えながらのろのろ走る。
後ろからチャリンコの青年が。
『頑張ってください!』と自分を追い抜く。
信号待ちで一緒になる。
彼は横断歩道で反対車線に渡り、自分はその先の歩道を走る。
しばらく走りすぐに彼がなぜ反対側に行ったかわかった。

こっちの歩道。
道幅。  路面。
草ぼうぼうで走りにくい事この上なかった。

なるほど。
だから彼は反対側の歩道に渡ったんだなと。
さすがローカルだ。
などとブツブツ言っていると。
いよいよ道が険しくなり立ち往生してしまった。
そこで右往左往していると。
彼が大丈夫ですか?と再び声をかけてくれた。

日没まであと30分。
ちょうどいいスペースがあったので今日はここにテントを張る事にした。
すっかり日も暮れ。
夕食を作り特製キーマカレーを食べていると。
『こんばんは!』と。
突然暗闇から声がした。
さっきの彼。



シュンくんだった。
差し入れです!と、ビールと食料を頂いてしまった。
シュンくんは見るからに優しい感じで人が良い。

今時に珍しい好青年だった。
彼もチャリダーらしく、走っている自分を見て何だか嬉しくなり、声をかけ。
そして差し入れまで持って来てくれた。
本当にありがとう!
嬉しかった。
だから。
この旅で自分が気付いた事感じた事を目一杯伝えた。
きっと彼の心には伝わったと思う。

さてさて。
Wonderful Worldでいいパワーを充電したのか。
今日半日で素敵な出来事がたくさん会った。
この旅で出会うたくさんの

人。  親切。  優しさ。

そして  波。

自分が出来る最大の恩返し。
この旅を無事に終わらせる事。
まだまだ先の話しだが。
まずはそれが一番の恩返し。
『無事に日本一周終えました!』と出会った皆さんに伝えたい。

こんなメッセージを頂いた。
『ハコブンダー(リアカー)には俺の魂も乗ってるんやからな!』と。
『道理で最近。荷物が重いと思いました(笑)』と茶化して返しはしたが。
本当にそうだと思う。
このブログを通じて。
皆さんが自分と一緒に旅をしている。

だからだ。  だから。

旅で感じる事。  気付く事。  苦しい事。  嬉しかった事。

そのすべてを素直に書く。
そして。
それが。
もし。  皆さんの。  心の何かに。  反応し。

何かのきっかけになれば。
これもまた。
恩返しなのかと。
そんなことを思った。

今日も楽しい一日だった。
ありがとうございました。
では。

第 休息 話 “ ゴールを目指し! ” 06-16

こんにちは♪

荷物の整理。
入れ替え。
休養。
メンテナンス。
必要備品購入。

頭丸刈り(6mm)!

すべて完了しました!

ここまでの旅で。
沖縄~屋久島~種子島~鹿児島~宮崎~大分~高知~徳島~和歌山~三重~伊良湖~静岡~伊豆。
*↑改めて見るとすごいな(笑)

あぁ!!これは必要なかった・・・。
これって・・必要かと思ったけど。
結局一回も使ってないな・・。
やっぱりこれはあっちのほうが良かったかな??

等々。
発覚した失敗の数々。

でも。
この失敗は。
行動の結果。
やってみたからわかった失敗。

つまり。
失敗ではなく。
経験。
と、都合の良い解釈♪

最初は寄るべきかどうか悩んだ実家。
旅の途中で考えた。
ここまでの旅での出会い。
ひとりひとり。
ひとつひとつ。
の出来事を遡っていく。

出会いの原点。
この世に生を受けた瞬間。
そう結論に至った。

元気な姿を見せて安心させようと。
でも、かえって心配させてしまったかなとも思ったり(笑)

明日から気持ちも新たに。
自転車日本一周サーフィンの旅。

ゴールを目指し。
走り出します。

では!


 

第四十六話 “ スベテハジブンノココロシダイ ” 06-12

昨日位から親知らず周辺が痛い…

肩も凝り首も張っている…
今朝起きると。
右の頬が腫れている…

ズキズキ。 ズキズキ。
と。

天気も良く清々しいはずの朝なのに。
憂鬱。
チャリを漕いで綺麗な景色を見ても。
いまいち。
頭の中はズキズキに支配されている。
普段ならニヤニヤしながら鼻歌混じりに走っているっていうのに。
今日は。
しかめっ面で黙々と。
楽しい事が頭に浮かばない。
そればかりか。
ちょっとしたことにイライラさえ…

わかっている。
『これじゃダメだ。』
ってことは。
でも。
ズキズキ。  イライラ。

不思議なものでこういう精神状態の時は。
新しい出会いも何もない。
そればかりか。
脇道から急に車が飛び出して来て急ブレーキ連発。
普段なら絶妙のタイミングで変わる信号も今日は意地悪だ。

わかっている。
自分でもわかっている。
しかし。
そんな時でも。
声をかけてくれる方はいる。

そこそこの交通量の道で路肩走行しながら。
『一周してんの?どこから?』
と声をかけてくれたサーファーさんがいた。
『Uどうですかね?』と聞いてみる。
『多分少しはあると思うよ!』と走り去って行った。。

しばらく走り。
Uポイント到着。

ひざ~もも。  セット腰~腹と。
たまぁ~に大きめのうねりが入る。
左側は綺麗なブレイクをしている。







しばらく眺める。

天気の良い土曜とあって。
すごい数のサーファーさんがいる。
ズキズキのせいか。
そこに波があるにも関わらず。
ぼーっと眺めてるだけ。
挙げ句の果てに。

居眠り。

こんな時。
新しい出会いなどある訳も無く。
はっ!
と我に返り。
着替えて海へ。
なぜか海に入り波を間近にすると。
ズキズキはどこかへ。

波チェックしていた時に一番気になった場所へパドルアウト。
『おじゃましま~す♪』
と声をかけて振り返った人がさっきの車のサーファーさんだった(笑)
『あっ!さっきの~♪』
そしてそこから根掘り葉掘りポイントの事を。

この方。
ここのローカルさんだったようで、色々教えてくれた。
このブレイクはショートオンリーのグーフィーブレイク。
インサイドには岩ゴロゴロ。
頭半位までホールドするらしい。
そんな時はローカルさんオンリーとなるようだ。

あれこれ話していると。
セットが入って来た。
『おっ!これ行けるよ!』とローカルさん。
Welcome Waveとして譲って下さった。

乗った。
気持ちいいくらい綺麗なブレイクのグーフィー。
久々にかっ飛んだ♪

恐らく。
自分が
満面の笑みでポジションに戻って来たからだろう。
回りのサーファーさんが笑っている。
『ありがとうございました!』譲って下さった事に感謝した。
すでにズキズキは頭にない。
その場にいた他のローカルさんとも話しながら、余った波を分けて頂く。

しかし。
潮が上げ始めると。
ピタリとセットが来なくなった。
たまに来てインサイド近くのブレイクなので岩がゴロゴロ。
そうこうしている内に二人のローカルさんは上がってしまった。

自分はあと一本。
ラスト一本。
と、しばらく待った。
がダメだった。
『ごちそうさまでした♪』
でも満足だった。

だが思う。
やはり今日は空回りだと。
ズキズキのせいで半減したワクワク感。

そのせいで。
海に入る時間も遅れ。
二人のローカルさんとも上がるタイミングがズレてしまい…
写真はおろか、お名前さえ聞けなかった。

結局。
心の中がなにで占められているかで。
その日の出来事が変わって来るのだ。
自分の心の在り方一つでまったく変わると言う事だ。
『なんか今日は気が重いな~。』と思っていれば。
更にそれを助長する出来事が起き。
『今日も何だか楽しくなりそう!』と、のんきに構えていれば。
楽しい事が列を成してやって来る。

でもだ。
でも。
これを日常生活で取り入れるのは至難の業だ。
だって。
ズキズキ一つでこの有様。
日常生活。
社会生活の中には。
一瞬で自分の心の雲行きを変えてしまうものがたくさんある。

進まない仕事。
人間関係。
この先への不安。
考え始めればきりがない。
だからだ。

だからこそ。  自分の心。  心の様子を。

もう一人の自分に見てもらわなければならない。

と思う。
心の中が何かに支配されてしまっている時は。

鬼は外♪ 福は内♪
ってな感じで。
心の空気を入れ換えれば。
きっと状況も変わってくる。
そんな気がした今日の道のりだった。

~今、実家にいます。
3~4日
荷物の入れ替え。
メンテナンス。
今後の情報収集。
休養。
に充てたいと思います。
ですので旅日記はその間お休みします。

でもなんか書きたい事があったら旅日記以外で更新します!

ではまた!

第四十七話 “ 小さな旅人 ” 06-17

純粋である事。
これは宝だ。

無垢。  汚れなきもの。  誰もが持っている。   心。

その心は。
1番大切に。  スベキモノ。

早朝。
早起きして。
朝一海に入ろうと思っていたら。
昨晩。
ちょいと夜更かしをしてしまい。
まんまと寝過ごした。

結局10時に出発。
4日振りにペダルをこいだ。
『ん~?何だか今日はやけに揺れるなぁ。久しぶりだからかな?』と思いながらゆるゆる走っていると。

ポキっ♪    サドルが折れた(笑)

妙に冷静に修理する。

数分後。
腰の位置が低くなったチャリで動き出す。
ふと。
後から恐怖が込み上げる。

もし。  もしも。
これが峠のダウンヒルだったら。
ぞ~っ(汗)
タイヤやギア。
チェーンやブレーキは、確認もするし必要あらばメンテもする。

が、しかし。サドルまでは。
盲点だった。

そう言えば。
出発前。
何気にカレンダーを見たら。    仏滅だった。

なるほど。
そういう事か♪
もうこれ以上悪いことはないと言う事だ。
都合のよい解釈♪

さて。   4日振りの旅路。
いまいち。
感が取り戻せない。

感。   旅を続ければ続ける程。
研ぎ澄まされていく。
あの感覚。
直感。
導かれている感。
理由はわかっている。
何だか今日は。
走っていても。
雑念ばかり。

正直。
これから先への不安。
不安が募る。
考えれば考える程に。
でも同じように。
期待感もたっぷり♪
中学校へ入学した直後の気分。
いずれにせよ。
動き出したのだ。
なるようになるさ。
なんくるないさ~♪     と。

たいていこれで片付ける。
都合のいい性格。    感謝(笑)

さて。    途中
大磯のドミンゴさんに立ち寄る。

お店にいらしたYさん。



明日から沖縄に行くらしい。
これもまた縁だ。
沖縄のサーフポイントについてあれこれ会話した。

その後。   今日の目的の場所へ。
Bali High のMUTOさんから紹介された、GODDESの鈴木社長さんにお会いする為にShopを訪ねる。
ドキドキだ。
まずは会えるかどうか。

でも心配はいらなかった。



心良く迎えて下さり。
たくさんの話しを聞かせて頂いた。
本当に貴重な経験だ。

LEGENDと言われる人達。
日本のサーフィンの創成期。
中々話せるものではない。
鈴木社長さんの話しは楽しかった。

探究心。 と。 遊び心。
の、かたまりの様な方だった。
ついつい時間を忘れるくらいお話しを聴き入ってしまった。

GOさんと出会えた事も嬉しかった。



あぁ。この人サーフィン好きなんだなぁ~って感じれる人。
内から出るパワーを持っている人。
そんな人に出会えると。
毎回ワクワクする。
素敵な刺激だ。
こうやって。
いい刺激を受けて。
また一つ。
また一つと旅にSpiceが加わって行く。

鈴木社長さん。  GOさん。
貴重なお時間をありがとございました!
ステッカーも!

さてさて。  勘違い。
こんな事がきっかけになることもある。
ずっと気になっていた。
会って見たかった。

ブログを通じて繋がったりゅうくん。
この子からのメッセージから。
清らかなものを常に感じていた。   純粋さ。

普段なら、出会いは偶然まかせ。
でも。
りゅうくんには是が非でも会わなければいけない。
と、感じるものがあった。
そう思いメッセージを送ってみた。

自分はてっきり湘南に住んでいると思っていた。
勘違いだった。
実際は関東のとある県に住んでいた。
りゅうくんのお母さんから返信がありそれを知った。
そっか。
じゃあ今日は会えないな~。
でもいつか必ず会ってみたいと。
そう思っていると。

奇跡は起きた。

『お母さんを説得しました!今から行きます!』と。
メッセージが入った。
片道3時間近くかかる道のりだ。
びっくりしたが、それ以上に嬉しかった。
まだまだ幼い彼が。
自分に会いたいと。
強く願ってくれている。
そして行動に移した訳だ。

彼の気持ち。  勇気。   お母さんの彼を思う気持ち。

全てが嬉しかった。
そして出会えた。

やはり。
彼の目は純粋だった。
数年前の自分なら目を合わせられなかっただろう。

りゅうくんと出会い、彼がお世話になっていると言うShop。
HOBIEさんへ向かった。
すると。
ここから先の話しを細かく書く事はしない。
文にして書く事が出来ない。

ただ最高の時間がそこには会った。









彼から学ぶ事がたくさんあった。

中でも。  優しさ。  りゅうくんの持っている心の優しさ。
それを強く強く感じた。
こちらの心が洗われる。

そして。
りゅうくんがくれた出会い。
りゅうくんママさん。
HOBIEのMASAさん。
これまた最高に素敵な方達だった。

感謝だ。

こうして。
旅の再開を。
最高に素敵な出会いの数々で飾れたこと。
友達が一人増えた事。
全てに感謝だ。

りゅうくん。
会いに来てくれて本当にありがとう。
嬉しかった。(うれしかった)
優しい(やさしい)気持ち(きもち)になれました。
りゅうくんとやなっちは友達(ともだち)だよ!
今日のお別れ(おわかれ)は寂しかった(さみしかった)かもしれないけど。
また今度(こんど)会えた時の嬉しさ(うれしさ)になるよ♪
それはやなっちが旅で学んだこと。

また会おうね!
今日は本当にありがとう!

純粋である事。
これは宝だ。

無垢。  汚れなきもの。  誰もが持っている。  心。

その心は。
1番大切に。
スベキモノ。

全てを分け隔て無く照らす太陽。
その温もりを。
心に持って。



では!

------------------------------------------------
~再開にあたりたくさんのメッセージありがとうございました!
嬉しかったです。
と同時に。
必ずゴールする!と。
強い気持ちをもらえました。
本当にありがとうございました!これからもよろしくお願いします!~


第四十八話 “ SURF IS WHERE YOU FIND IT ! ” 06-18

今日は午後から大雨。  びっしょり。

風も強くなりだして。
寒い。
雨宿りを繰り返していたら日没が近づいてきたので。
久里浜近くの宿に逃げこんだ。

これから先。  梅雨なのに。  今からこれでは…   ふ~ぅ。

ともあれ。
明日は東京湾フェリーで45分の船旅だ。
房総半島上陸だ♪

さてさて。  話しは今朝へ遡る。

ムシムシ。  ジメジメ。  熱帯夜。
寝苦しかった。
寝袋から這い出し。
布団代わりに体にかける。
手足。  ノーガード。  蚊の襲撃。
結局殆ど寝ていない。

4時。
片付けを済ませ海を見に行く。

朝4時。  早朝4時。
すでにサーファーさんの姿があちこちに。
湘南の人は早起きだ。
海辺をチャリで流しながら入る場所を探す。
もも位。

風は無くまったりな感じ。



いただきま~す♪
2時間位波乗りに興じる。
海からあがる。

まだ6時過ぎ。
今日の波の表情のように。
ゆる~りゆる~りと鵠沼をチャリで流す。
この時間になるとかなりのサーファーさんが海にいる。

湘南の人は早起きだ。
ゆるゆるのテンションのまま七里ヶ浜へ。
こちらは僅かなうねりのみ。
残念だが仕方ない。
これも巡り合わせだ。

のんびりしていると。
波情報サイト【波通】の方が声をかけて下さった。

記念にパシャ♪



そして。
しばらくして。
今度は別の波通の方。
Yさんが来てくれた。
Yさん。
自分が沖縄のシーナサーフにいた事を知ってオフィスからわざわざ来てくれたようだ。

4~5年前。  沖縄に行った時。
サーフポイントを『すごく親切に教えてくれたんです!』
と。
こちらも記念にパシャ♪



そうこうしていると。
高そうなマウンテンバイクにまたがった紳士が。
Oさん。
色んな話しで盛り上がった。
またまた記念にパシャ♪



たまちゃんのお父さんばり。
皆さん楽しい時間をありがとうございました!

Oさんと別れた後。
海を眺めていると。
稲村ヶ崎の方からパドボの方の姿が。
さっきOさんと話していた。
確証はないがOKUDASTYLEのOKUDAさんらしき人の姿♪
パドボでうねりを捉え楽しそうにしている。



陸と海。
お話しはできなかったが。
どんなコンディションでも海を楽しむスタイルを見れてよかった♪

さて。
なんでこんなに七里ヶ浜でのんびりしているかと言うと。
説明がとっても難しいのだが。
浜松のRipperでお会いしたプロウィンドサーファーのMOTOKOさん。
MOTOKOさんのお友達のTOMOKOさん。
お会いしたことはないのだが。
ブログを通じてあるとき連絡を頂いた。
どうしても渡したい物があるんです!と。
最初少し戸惑った。
気持ちは最高に嬉しい。
でも。
受け取る術がない。
TOMOKOさんは今マウイ島に居て……。  どぉしよ~…
と思っていると。
鎌倉のパタゴニアさんに預けて置くので、そこで受け取って下さいね!と言う話しになった。

何だか。 頭がこんがらがりそうだ。
そして。
鎌倉のパタゴニアさんに。
もりけんさんって方がいるので声をかけて下さいと。
もりけんさん?

パタゴニアのもりけんさん。
どころかで聞いた記憶が。
あっ!!
御前崎のキャンプ場で偶然一緒になった東京の福ちゃんさんとHINAちゃんさん!

確か。  福ちゃんさんが。
一緒に知床半島をカヤックで七日間旅をしたって。
そう言ってた!
こんがらがった頭は。
なぜかすっきり。
ぜ~んぶ繋がってるって事なんだ♪
福ちゃんさんとTOMOKOさんが繋がっているかは不明だが。
全く別ルートで自分が知り合った人同士が。
ここで繋がった訳だ♪
これだから旅は楽しい。

さてさて。
パタゴニアさんのオープンに合わせ七里ヶ浜を出発。
何だかドキドキしながらお店に向かう。

昨日のGODDESの鈴木社長さんの時も。
りゅうくんと会えるとわかって待っていた時も。
そう。
何だか昨日からドキドキしっぱなしだ(笑)

そうこうしていると。
パタゴニア鎌倉店さん到着。
恐る恐る店内へ。
『いらっしゃいませ♪』と爽やかな挨拶が四方八方から。
『あっ…え~っと…』
最初に2秒間目がロックオンしたスタッフさんに事情を説明。・・・しようとするも。
自分が1番理解していない。
『え~…TOMOKOさんて方から本が…ん~…もりけんさんいらっしゃいますか…?』
これで理解してもらえる訳もない。
と、思っていると!
『あっ!これですね!』とカウンターの奥から一冊の本を持ってきて下さった。
そして。
突然のアポ無し来店にも関わらず。
別のオフィスにいるもりけんさんに連絡をとって下さった。

数分後。
もりけんさんとお会いする事が出来た!
めちゃめちゃ爽やかな人。
変な話しだが。
もりけんさんに。
『TOMOKOさんていったい…』と質問してしまった(笑)

なるほどでした♪
福ちゃんさんの話しもすると。
『あぁ!良くスノボーで一緒に!』と♪
お店の外であれやこれやと話していると!
突然。
『うちから、洋服をプレゼントしますよ!』 ともりけんさんが。
なんとパタゴニアさんから長袖ラッシュガードを頂戴してしまった!



さらにステッカーまで♪
最後はスタッフさんに見送られ出発した。



もりけんさん始めスタッフの皆さん!
本当にありがとうございました!

さて。
問題はTOMOKOさんから頂いたこの本だ。
サーフィンの神様。
ジェリー・ロペスさんが書いた本。
【SURF IS WHERE YOU FIND IT】



もちろん英語の意味はわからない♪

でも。
飾り表紙に書かれていた言葉。
『波は自分の気持ち次第でどこにでも見つけられるものだ…が、実はどんなときでも目の前にあるものなのだ。』
それを見た時。
ゾクゾクっ!  ゾワゾワっ~!
と。
鳥肌がたった。
理由はまだわからない。
まだページをめくる事さえ出来ない。

TOMOKOさんが。  自分のブログを知り。  それを読んで下さり。
そして送って下さったこの本。
勝手ながら。
物凄く。
意味のある事に思える。
しかし。
まだ読めない。
今はまだ時期ではなさそうだ。
そう感じる。

旅を続けて行くその中で。
来るであろうその時を。
その時を待ってページをめくりたいと思う。
この本を送って下さったTOMOKOさんに感謝します。

ありがとうございました!
ではまた!

 

第四十九話 “ ∞の繋がり ” 06-19

どう書くべきか。
今日起きた出来事。

自分は。
出会いよって旅をさせてもらっている。
と。  実感した。

少し朝寝坊してのそのそと支度。
宿のおじちゃんにお礼を言い出発。
自転車屋さんを発見し、折れてしまったシートポストを交換。
フェリー乗り場へ向かう。
到着と同時にフェリーが出発してしまった。

次の便まで一時間。
でも退屈はなかった。
切符を買い。
ふらふらしていると。
FUKUJIさんとMIKAさんに声をかけて頂いた。



二人ともボディーボーダーさんで、同じくフェリーに乗るところだった。
これから向かう千葉のポイントについて色々教えて頂いた。
そしてMIKAさん特製のラー油ご飯を頂いてしまった。
出会いは続く。

房総半島を南下していると。
車の中の人が手を振ってくれた。
そして少し先で車を停車。
中から男の人が出て来た。
『ハイテンさんの知り合いのタンタンです!』と。



びっくり。
静岡であったウィンドサーフィン&サーフィンチームハイテンションのハイテンのお友達にばったり遭遇した訳だ。
別れ際に。
『この先の○○海岸にウィンドやりに行くから、もし良かったら寄ってね~』と。

自分の心が反応した。
楽しそうだ♪ 行ってみよ~うっと。

タンタンさんの向かった海岸へ向かう。
この後。 めちゃめちゃ驚く。

海岸に着くと。
カメラを首からぶら下げている見覚えのある人が。
『あっ!!!CHIKIさん!!』



伊豆の白浜で出会ったチャリダー。
CHIKIさんがそこにいた。
こんな事ってあるのだろうか。

CHIKIさんと一緒にタンタンさんと合流した。

最近よく感じるのだが。
自分が知り合った人は。
知り合った人同士は面識が無くても。
自分の中ではお互いに知り合いだ。
少しわかり辛いかも知れないが、何とか理解してもらえたら嬉しい♪

自分が出会った人達は、必ずどこかで繋がっている。
海岸でMIKAさんから頂いた特製ラー油ご飯をいただく♪



すごく美味しかった!
CHIKIさんとしばらく一緒に時間を過ごしお別れする。

再会できる喜び。
これを知れば別れは辛くない。
タンタンさんは海に入っていて見つける事ができなかった。
この場をお借りして。
ありがとうございました!

さてさて。
こんな驚き。
一日に何度も起こるものではない。

走り出してしばらくすると。
ぽつりぽつりと。
雨だ。
レインコートを着込み峠越え。
峠を越え海を目指していると。
道の少し先で手を振っている人がいる。

ん?  誰だ?  いや。
知らない人だ。
でも悪い人ではない。
一目見ればそれはわかる。
『こんにちは!』とその人が。
『こんにちは!』と自分。
『ちょっと寄っていきません?そこの宿に』

さらに。
『実は、自分も少し前まで日本一周してて!』

ピコーン♪
また心が反応した。
何だか楽しい事が待っている予感盛り沢山!
むしろ。 なんだこの展開は!
と、興味・好奇心の方が強かったかもしれない。

ともあれ。
その宿にお邪魔する。
ここからの展開。
表現しきれない。
30分後には宿とは別の。





Oさんのお宅で食事をしていた。

少し整理する。
まず、声をかけてくれた彼。

よっしーさん。 は。 
去年。 徒歩やヒッチハイクを移動手段とし。
ギター1本持って。 無一文で。
日本一周の旅に出た。

その時。
オープン前のZENさん宿にしばらくお世話になり。
日本一周の旅を終え。
半年振りにここを訪れた所だった。

そのタイミングにここを通りがかった自分。
そして。
今日はZENさんの宿に泊めていただける事になった。

と、こんな具合だ。
素敵な縁に。  感謝。  だが。
まだまだ続く。

今日はここで、よっしーさんの凱旋ライブが行われる。
それを見に沢山の人がZENさんの所へ集まってくる。

10人。  20人。   30人。

囲炉裏を囲む熱い夜。
皆一緒に大合唱。
周りを見渡せば。

笑顔。

笑顔。


笑顔。


そして。
極めつけの驚きが。
待っていた。

途中からやって来た女性。
うどん屋さんだと言う。  Aさん。
昔は土佐でうどん屋さんをしていたそうだ。

ふと。
『自分が高知によった時、うどん屋さんでお世話になった事があるんです!』と言い終わる前に。
Aさんが。  『学か?』と。
ゾクゾク~!  ゾワゾワ~!
またまた鳥肌だ。

『そっ…そうです!!朋輩の学さんです!!』
なんで?なんで?が頭を回る。
『学は弟見たいなもんでさ!昔四人で一緒にうどん屋さん始めたんだよ♪』と。
Aさんは自分に大切な事を教えてくれたきぃちゃんさんの事も知っていた。

自分の拙い文でこの出来事・驚き・喜びをどこまで伝える事が出来るかわからないが。
見知らぬ土地で。
偶然出会った旅人。
そしてその輪の中にいた自分が旅でお世話になった方のご友人。

心臓がバクバクした。  

言葉として。  【偶然】  を使っているが。
もちろん偶然だとは思っていない。
かと言って。 【必然】  って言葉もしっくり来ない。
【繋がった♪】  今はこの表現が1番感覚に近い。

旅先で出会った方の知り合いに出会う。
この時。
直接その人に再会した訳ではないのだが。
そんな気持ちになれる。

すべての出来事に意味がある。
いい事も悪い事も。
ここまですべて繋がっている。
いい事があれば。
それまでの悪い事さえありがたい。
悪い事が起これば、この先に起こり得るいい事が待つ。

繋がっているのだ。

ただ繋がった先の未来には。
まだ何もない。
未来は今、この一瞬一瞬の出来事が創り出している。
未来を良くも悪くも。
どちらにするかは自分が。
今この瞬間に決めている。

では!


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