第二十一話 “ 四国は土佐のマルガリータ ♪ ” 05-18

今朝は4時起床。

燕が地面すれすれを飛んでいる。
薄明るくなってきた空を見上げると、どんよりとした雲。
ふぅ。こりゃ降るな。

明るくなるのを待って出発。
まずは高知市を目指す。
途中パラパラと雨が。
軒下でレインコートに変身。
いささかフライング気味だったのか雨はあがる。
降りそうで降らない微妙な天候のなかひた走る。

あっさり到着。
通勤通学の自転車と共に高知市内を激走。

気付けばスタートしてから1000キロを越している(笑)



その後も走る走る。
室戸岬を越えなければサーフポイントはない。
雨が振る舞えに距離を稼ぎたい。

さて。
お昼頃だろうか。
信号待ちしていると後ろから来たおばあちゃんが。
『あんたかね~サーフィンで日本一周しちゅうゆうんは!』
『あっ…はい…そうですが…』と、自分。
『こないだの高知新聞に載っちょったよ♪』とおばあちゃん。
『新聞????』
『自転車でサーフィンして日本一周しちゅう人がおるって書いてあったがよ。取材とかされたんやろ?』
『いや…人違いじゃ~…取材なんかされてませんし…』

もう何が何だかわからない。
自分には身に覚えがない。
もしかしたら、自分と同じように自転車でサーフィンしながら日本一周してる人が!!

いや…ないない。
おばあちゃんもあんまり自分が否定するもんだから心配になってきたらしい。
『もしかしたら違うかも知れんけどな~(笑)』
と、含み笑いを残してどこかへ消えて行った。

真相は闇の中へ…

それはさておき。
ここ一週間位ずっ~と気になっていたことがある。

髪の毛伸びたなって。

毎日毎日チャンスがあれば髪の毛切りたい~と思っていた。
今日は絶妙のタイミングで床屋さんを発見。
雨宿りがてら温泉に浸かり、出発した直後だった。
しかも安い♪
ここに決~めた。
チャリを店先に停める。

『い・いらっ・いらっしゃいませ!』と店員さん。
登場がド派手過ぎたようだ。
『どんな感じにしますか?』
『えっと~横すっきりでここはこんなで、前はこんなで♪今の髪形をそのまま短くしてください!』と注文。
『え~っとじゃバリカン使いますね♪』
バリカン?バリカンってのは?
『いやバリカンってか、ここをこんなでこっちはこんなでお願いします。』と自分。
『じゃあバリカンは使いませんか?』
いやいや。
必要なら使えばいいさ。

しかしなぜこんなにバリカンにこだわるのか?
ちょっと説明するのが面倒になってきた。
『よしっ!じゃバリカンで行きましょう!』と勢いで言ってしまった。

キラリと光るその眼光と唸るバリカン。
うぃ長音記号1ん!うぃ長音記号1ん!!
はっ!
やばいっ!
すごい勢いだ!
もう止まらない。

気付けばトップと前髪だけ残して大五郎見たいになっているではないか。。
『あのぅ…もうこの際…前髪も行っちゃって下さいm(__)m』
『はい!じゃ前髪もバリカン入れさせてもらいますね♪』と店員さん。

いきいきしている。
きっとバリカンが大好きなんだ。
しゃあないか。

こうして今日何年振りかに土佐で丸刈りになった。

走り出す。

雲の隙間から太陽が。

蒸し暑い。

帽子を脱ぐ。

頭に受ける風邪が心地好い♪

陽はまた昇る。

毛もまた伸びる。

まぁこれもありかな♪なんて思った。





ではまた!

~高知県安芸市付近より~