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第百参十一話  “ 不意打ちに返り討ち ” 09-18

昨日の反省を活かし。
今日は慌てず急がず。  心と時間に余裕を持ったペース配分。

ここ最近坂らしい坂がなかったが。
この辺りに来てプチ岩手と言った具合で小規模なアップダウンがたまにある。

が、今のところ。
どの坂もチャリダーズ・ハイになるほどではない。
*チャリダーズ・ハイについては岩手県の日記を参照してみてください(笑)

しばらく走りふと横を見ると。  サーフショップさんを発見。
立ち寄ってみるものの。  まだ時間が早かったのか開いていない。

昨日も五十嵐という場所の近くでショップさんを見つけるも、誰もいない様子だった。
まぁそんな事はちょくちょくある。
昨日もそうだったが。  どうやら新潟の海には呼ばれていないようだ。

すべてはタイミングで、昨日の出来事にも今日の出来事にも。
一週間前も一ヶ月前の出来事にさえ意味があり繋がっている。

またしばらく走ると。
突然。
不意打ちを喰らった。  
道端に停めた車から。  外国人の男性が出てきて。



自分に何か言っている。
『スピイクイングリッシュ?はっはっはぁ♪』  と、陽気な人だ。

親指と人差し指の間に1ミリ位の隙間を作り。
『…りとる。はっはっはぁ♪』と言ってみた。
以下はすべてこう言っていたのだろう、という想像だ。

『拙者、のるうぇーから馳せ参じたあんだーすと申す者だ。そなたは?』
『沖縄!やなっち!』
『ほほぅ。沖縄とは南の島のことじゃな?』
『そうそう♪』
『ジパングを自転車で回っているのか?』
『そう、その通り♪』
『いったいいかほどの月日を費やしているのかな?』
『かれこれ四ヶ月半!』
『そうか。それは凄いな。このこのエレキテル写真機でそなたを写してもいいかな?』
『はっはっはぁ♪なぁに心配はいらんよ。魂までは抜かれやせんから。はっはっはぁ♪』

と、こんな具合だ。

お返しにあんだーす殿の魂を抜く。
パシャ♪
『ではやなっち殿お達者で!これにて失礼!』  と、あんだーす殿は行ってしまった。

はっはっはぁ♪と陽気な笑い声を残して…。

沖縄のシーナサーフにいるとき。
よく外国人の人がショップを訪ねて来た。
その度に全身硬直し、ぜんまい仕掛けのおもちゃのようにコガちゃんやオッキーに助けを求めに行ったものだった。
それが今はこんなにも対等に渡り合えている?
これも旅で成長した事の一つなのかも知れない(笑)

さて。
数日前。  雨の降る日本海沿岸で。
と、ある情報筋からこんな情報を得ていた。



*ちょっと訳あって情報機関の名前は出せない(笑)

その情報とは。
歩き旅のKENGO君が近くにいるらしい。
と言うものだった。

実は北海道の終盤でいつのまにかあっさり抜かれ。
フェリーで青森に向かった彼は一日60㌔以上歩いたりしながら、自分の追跡を逃れていたのだ。

これは明かな速度違反であり。
追いついたあかつきには。  がつん♪と驚かせようと思っていた(笑)

そう。
今日のミッションは。  KENGO君を探す事だ。

普段は前しか見ていない自分が。
きょろきょろと周りの様子を伺いながら走ってる。
歩いていればすぐに発見出来るだろうが。
休憩でもしていたら見逃してしまうからだ。

今までのデータから彼が潜んでいそうな場所はある程度察しがつく。
が、ここでトラブル発生。

シフトチェンジのワイヤーが見るも無惨に…。



近くにあったPAに滑り込み。
荷物を撒き散らしながらワイヤー交換をする事に。





ついでに擦り減ったブレーキシューも交換だ。

手を真っ黒にしながら作業に夢中になっていると。
背後から。
『どこから来たんですか?』と声がした。

ん?と、思い後ろを振り返ると。
そこには。
さらに黒さをましたKENGO容疑者が立っていた。



あぁ!!
彼を見つけたら。
気付かなかった振りをして一旦追い越そうか?   とか。
水鉄砲でも買って後ろから撃ち抜こうか?         とか。
コーラをシャンパンがわりに盛大に振り撒こうか?       とか。

全ての悪巧みは。  彼の。
至って普通な『どこから来たんですか?』と他人を装い声をかける作戦で返り討ちされてしまった。

しかし。
飛んで火に入る夏の虫とはまさにこのことだ。
そのまま彼の身柄を拘束し今日はここから一番近い道の駅に拘留することにした♪
途中、逃げられるといけないので一緒に歩いて道の駅まで向かう。



そしてたどり着いた道の駅で今までの事情聴集を行っている。
そう言う訳で今日の調書はここまでとします♪

ではまた!

*妄想全開のブログにお付き合い下さいありがとうございました(笑)

 

第百参十二話  “ 人人人人人 ” 09-19

昨晩はKENGO君と秋を感じながら乾杯。



久しぶりに会うと話したい事がたくさんあって少し困る♪
べらべら話しながらいつの間にか寝てしまった。

朝。



のらりくらりと片付けをし、ダラダラ出発。
自分は洗濯・買い物を隣の街で。  KENGO君はひたすら前進だ。

抜きつ抜かれつ。

お昼頃。
レインコートを調達した自分は。  再び彼に追い付き。
少し先の道の駅で待ち合わせ。
が、しかし。
連休中だからだろうか。   不景気が嘘のように道の駅は大混雑だ。



道の駅愛好家としては。
普段、道の駅を利用出来ない方々に場所を譲るのがイケている。

そのままスルーし。  その先のコンビニで合流。



~『ほら。スパゲティーだ。食べなさい。お腹空いてるんだろう?』
『はい』
『うまいか?』
『はい』
『田舎のお袋さんは元気か?』
『はい』~
と、刑事ドラマのワンシーンを想像させられるのはなぜだろう。

*近頃、妄想が酷くなっている事をお詫び申し上げます。

ふと。
休憩しながら。  携帯電話の電源をONにする。
すると。
親から連絡が入っている。

???    今どこ?と。

どうやら。    この連休を使い旅行に来たついでに。  放蕩息子の様子を伺いに来たらしい…。
なんとも気恥ずかしい展開だが。  子供は幾つになっても子供なのだろう。

なぜか。
KENGO君まで自分の親に会う展開となり。
そして今、かに汁を二人でズルズルとすすっている。



もう。
なにがなんだか…。  パニックになりそうだ。
しかし。
元気過ぎる自分を見て安心したのか。
母親の興味は息子を差し置いて、好青年のKENGO君に向いたようだった(笑)

まぁ。
照れ臭くてまともには言えなかったが。
ただ、  ありがとう。  と、だけ。  それしか言えないが。   たぶん伝わるだろう。

さて。
新潟もいよいよ残り僅かだ。
なんだかんだで新潟では波乗りできなかったな…。   と、海を見ながら走っていると。
サーファーさん発見♪
すぐに海に飛び込みたい気分だったが。
ワンピークのブレイクで。  7~8人のサーファーさんが波乗りを楽しんでいる。



散々悩んだあげく。
ビジターはビジターらしく。   ぐっと気持ちを抑え。   走りさる事にした。

連休中。
夏の名残りを満喫するサーファーさん。
自分にはまだまだ波乗りするチャンスがあると信じ。
あまりガツガツしないようにした。

しかし。   神様は。   そんな自分を見ていたようで♪
また少し走ると。   サーファーさんの姿を発見した♪

ここは比較的広い海岸で。   そこかしこでブレイクしていたので。
『おじゃましま~す!』と言う事になった。

海に入ろうとすると。
海から上がって来るサーファーさんが声をかけて下さった。



『まさかここで会えるとは思わなかった!』と130さん。
種子島のSOUTH BORDERさんにお世話になった時のマチさんのブログを見ていて下さったらしい♪

さて。
波はすねセットひざ。



それでも。  十分に楽しい♪    やはりサーフィンは最高だ♪
しかも新潟での波乗りは諦めかけていただけに尚更うれしい♪

海にいるサーファーさんも挨拶をすると笑顔で返してくれる。
『本当はもっとサイズ上がるはずだったんだけどね~』と。
『もしかしら♪これからかもしれないですよ(笑)』と自分。
そして湘南から来ていると言うOさんが話しかけてくれた。



その話しを夢中で聞いている自分。
どんな話しかと言うと。
どうやら。   自分には先輩がいたらしい。
カリフォルニアに♪
なんとかと言うサーファーさんが自分と同じようなスタイルて、カリフォルニアの海外線を旅したらしい♪

その話を聞きすごくワクワクした♪
遠く、海を隔てた場所で同じような事を考え行動した人がいる。
なんだかすごく面白い♪
いつか。    並んで走って。   一緒に旅して見たいな~♪    と、そんな事を思ったりした。

そんな話をOさんとしていると。     セットが入って来た。
最初はひざ位のセットだったのに。    ワンサイズ上がってきた♪
これもきっと新潟の海の神様からのプレゼントなのだろう。
有り難く頂戴し。    波乗りを楽しませていただいた♪

海からあがり。   着替えていると。    Kさんが話し掛けてくれた♪



Kさんの持つ雰囲気が。
ユーコン川を二週間位かけてゆらゆらとカヌーで下った岡さんに似ていて。
初対面なのになぜか懐かしかった。

*皆さん応援して下さりありがとうございました!   楽しかったです♪

さて。
自分が波乗りしている間にKENGO君はどこまで進んだのだろうか?
明日またどこかで会うことになるだろう。
そして、そこから先は。   波が巡り合わせてくれるだろう。
そして新たな出会いも波が与えてくれるだろう。

全ての海が世界と繋がっているように。    人と人とも繋がっている。

【人人人人人】

なんだか。
うねりが連なっているように見えるのは自分だけ?

ではまた!

 

第百参十三話  “ Dont think. Feel it! ” 09-20

毎度ながら。
日記は朝起きた所から始まる。

シトシト。   雨だ………♪
普段は嫌いな雨も。  今日は嬉しい。
なぜか。

こんな経験はないだろうか?
新しい竹刀を手に入れた翌日。
いつもは行きたくない道場へ早く行きたくなるのと同じで♪
???
ないない…。  そんな経験あまりない。

では改めて。
新しい運動靴を買ってもらった次の日の朝。
その靴を履いて学校へ行くのが楽しみで、なぜか早起きしてしまう子供のように。
昨日、この先を考え購入した高級レインコートを着れる事が嬉しくて♪
いつもは嫌な雨がなんだか嬉しい今日の朝。
さっそく袖を通して雨の中を走り出す。

おぉ♪  弾く弾く!
しばらくしてもまったく浸みて来ない。  しかも蒸れないから快適快適♪
これなら雨も辛くない。

ルンルンで走りっていると。  雨が止んでしまった…。

名残惜しいが、レインコートをしまって再出発。
しばらく行くと。
こんな看板が目に飛び込んだ。



『この先天下の険』と。

ついに来たかぁ。
とは噂に聞いていた『親不知』という場所だ。
北海道で出会った日本海周りのチャリダーさんから聞いていた。
親不知…あそこは…と。  皆、遠くを見るような目で何かに脅えているようだった。

徐々に近づいてくる山々。



いよいよだ。
まずは挨拶がわりの登り坂。



そして。  こっこれは!!



つづら折りの坂道。
あれ?  以外とたいしたことないなぁ?

ちなみに。  ここまでで。  きつかった道ベスト3だが。
まずは。

第三位  三重 熊野~尾鷲の海沿ルート
第二位  岩手 国道45号線

えっ?岩手が二位?  と、思われる方もいるだろう。
散々。  岩手岩手、45号45号と言ってきた。
しかし。
一番きつかったのは。  意外な場所だ。

第一位  千葉 鴨川のKOOOさんの家の前の坂道♪

あれは本当に有り得なかった。
自転車を下りて押しても最後まで登れなかった…。
でも、その分KOOOさんの家からの景色は最高だった♪

そんなこんなで。  登り坂的には辛くない。
が。
すぐに。  チャリダーさん達が脅えていた理由がわかった。

覆道。

断崖絶壁沿いにある道に。  万が一の崖崩れの時に。
被害を少なくするため?の防護トンネルだ。

北海道でもたくさんあったが。  ここは他とはちょっと訳が違う。

登り坂に。


急カーブに。


狭い路肩。


この親不知の難所を抜けるまでは。  生きた心地がしなかった。

背後から近付く大型車を音で感じる。
最近では。  その音で。  乗用車か大型車は基より。
それが  ダンプなのか。  バスなのか。  大型トラックなのか。  牽引トラックなのか。
振り向かなくてもわかるようになった。
付く音に驚き振り返ると、フラフラっとバランスを崩しそうになる。

だから感じるのだ。

そして迫り来るエンジン音と排気音などで。
そのドライバーがどんな追い越しをしてくるかさえわかるようになった。

危険な運転の大型車が近付いて来た時は。
ふぅ。
と、息を吐き。  心を構えるのだ。

ここで間違っても身構えてはいけない。
迫り来る大型車に脅えてガチガチに力が入ると。
抜き去られ時の爆風に対応出来ない。

大型車が横を通り抜ける瞬間。  まずは外に吹き飛ばされそうになる。
ここで力んで弾き飛ばされまいと反対側に重心を掛け過ぎれば。
通過後に内側に吸い込まれるような風に巻き込まれてしまう。
さらに。
抜かれる時の路肩の段差にも要注意だ。

ちょっとハンドルを取られれば…。  まぁ少し大袈裟かも知れないが。
それなりの覚悟を決めて行かなければ、こういう難所は切り抜けられない。

もし、これからチャリダーに挑戦!
と、思っている方は良く覚えておいて欲しい事がある。

Dont think. Feel it!   と。

ではまた!
あっ♪



新潟から富山に入りました!

ではでは!

 

第百参十四話  “ 富山満喫♪ ” 09-21

朝から微妙に雨がぽつぽつしている。

出発後。
少し雨が強まり。
どこかのお店の軒下を借り、雨具を着ようとズボンに足を通していると。
『日本一周の人ですよね!ハイテンさんのブログで見ました♪』と、急に声をかけられびっくり。
『あっはい!』と慌てて答える。
雨具のズボンはまだはき途中だ。

するとその人は。
『富山はあんまり波ないから早く石川に行った方がいいですよ♪』とだけ言い残し。
あっという間に車に乗り込み走り去ってしまった。
お名前も、もちろん写真もとれなかった。

そしてあまりの急な出来事に自分は今だにズボンをはきかけだ。
*びっくりしましたが声かけて下さりありがとうございました!

さて。
今日はあまり国道を使わず。  なるべく海沿いの細い道を選んで走っていた。
これが中々面白い♪

狭い道々を進んで行くと。
昔の宿場街のような雰囲気の残った場所があった。



なんだかタイムスリップしたようで。


すごくワクワクした。

途中、伊良湖のバリハイMさんが連絡して下さった、なべさんの情報をもとに。
いくつかのサーフポイントを見ながら走るものの。
やはり湾内だからだろうか。



どこも湖のような状態だった。



午後2時。
こんな出会いがあった♪

自分の記憶では昨年。
沖縄のシーナサーフでお子さんと一緒にスクールに参加して下さったMさん。



自分が近くに来ていると知り朝から捜索網をはり探して下さっていたようだ♪
お子さんのTくんMちゃんには会えなかったが。
すごく懐かしかった。

こんな思い出がある。
妹のMちゃんは抜群のセンスでバンバン波に乗って行く。
そんな中。
あとちょっとで中々波に乗れないお兄ちゃんのTくん。
次第にちょっとすねてしまい…。
兄妹間が若干険悪に…。

と、そこで一緒にスクールに行っていたおっきーが機転を効かせ♪
お兄ちゃんのTくんを連れて離れた場所で秘密特訓♪

数分後。
さっきまですねていたTくんはニコニコ笑顔で波に乗っていた。
そして、スクール後、少し妹のMちゃんにも優しくなっていたTくん♪
その時の光景が鮮明に蘇った。

本当に沖縄のシーナサーフではたくさんの笑顔に出会う毎日だった♪
 

自分がスクールをした方達はその後も波乗りを続けて下さっているだろうか?
そして自分はサーフィンの魅力や楽しさをちゃんと伝えられたのだろうか?

今なら。
もっともっとたくさんの事を伝えられる気がする。
*Mさん差し入れありがとうございました!
あの後、道に迷い…。
道の駅を見つけられず…。もし、探して下さったり心配して下さっていたら本当にすみません!

TくんMちゃんにもよろしくお伝えください!

夕方。
西風に煽られながら針路は北へ。  能登半島の付け根に差し掛かった。
今日はこの辺りの道の駅で野宿だ。

日も暮れ日記を書いている時だった。
なべさんが自分を探し会いに来て下さった♪

優しさが滲み出ている自然な雰囲気の方で。



初めてお会いしたのにそんな気がしなかった。
そしてMさんも合流。



Mさんのテンポのよい会話は、なんだか楽しくて♪
げらげら笑ってばかりいた。



富山名物の鱒寿司や白海老、あさりの酒蒸しならぬガーリックオリーブオイル蒸し?は絶品だった♪

こんな事をなべさんが。
『いやぁ、もっと早く富山を抜けて行っちゃうかと思ったよ~。』

お二人はこの連休中に伊良湖のロングボードクラシックに参加して昨日帰って来たばかり。
確かに。
昨日今日と、自分でもわからないがなぜかスピードを上げる気にならず。
ゆるゆるダラダラと走っていた。

ここまでのペースで走っていれば今ここにはいない。
やっぱりちょっとした事すべてになんらかの意味があって。

それは繋がっているようだ♪

*なべさん!Mさん!楽しい時間をありがとうございました!
そしてごちそうさまでした!美味しかったです♪
バリハイMさん!
気にかけて下さってありがとうございます!  おかげで富山で楽しい思い出が出来ました!
それから優勝おめでとうございます!

明日からいよいよ能登半島。
半島と言えば伊豆を思い出す。
たいてい半島はアップダウンが厳しい…。

どうなることやら♪
まぁ、それはそれで♪

ではまた!

 

第百参十五話  “ 黙想 ” 09-22 & 23

この二日間。
ひたすら雨に打たれ。  能登の街道を走り続けている。

日に日に気温も下がり。



吹き荒れる風雨が自分と向き合う機会を与える。



何故。
自分はこうして走り続けているのだうか。
勿論。
自分が望み出た旅だ。
それはわかっている。
が、他にも何か自分でも気付いていない理由があるのではないか?
と、走りながら考えだしたのだ。

二日間。  ずっと考えていた。
この旅は。  どこと無く。  修行のような気がする。

武者修行。

いや。  無茶修行?

~剣道は剣の理法の修練による人間形成の道である~
とは、自分が幼少期から青年期に打ち込んでいた剣道の理念だ。
この剣道と、波乗りに意外な共通点がある事に気付いた。

心・技・体
剣道をやっていた時に習った事だ。
三つが一緒になり。  初めて剣が生きると。  
逆に一つでも欠ければ剣は生きない。

波乗りも同じだ。
心の在り方と。  技術と経験。  自然を相手にする為の体力。
武士が刀を持つように。  サーファーは板を持ち。  一本の刀に己の全てを托すように。
一枚のサーフボードと自分自身だけが頼りだ。

眼前に迫り来る波は対峙する相手の切っ先の如く。
じりじりと詰める間合いはパドルのタイミングの如く。
一瞬でも隙を見せれば懐に飛び込まれ。
気迫に圧されれば波に巻かれる。

あぁ!もしかして。
自分は侍なんじゃないか?  と、物思いにふける。

何故こんな事を。  この能登に来てから考えているのか。
それは能登にある地名のせいかも知れない。
同じ苗字の地名が自分のルーツを考えさせ。
その思考が時を越え今の自分の気持ちにシンクロしてきたのだろう。

ふと足を止めた神社で。



旅の安全を祈願した。

そして。  ふぅ~っと息を吐き。  目を閉じる。
明鏡止水。
一点の曇りも無く。  静寂な水面のように。  澄んだ心。
と、こんな悟りは開けないが。  そう在りたいとは思う。

夕方。
峠を越えて行くと。  雲の隙間から晴れ間が見えて来た。

西には夏の名残りを感じさせる雲と太陽が。


東の空には虹が架かかり。


海にはゴジラが…


急に突風が吹き荒れ旗がなびく。
暗雲が周囲を包み雨粒が。  

一瞬でも晴れ間を見てしまうと。
昨日今日と当たり前のように降っていた雨がいやに堪える。

へこたれる根性。
『うん♪宿を探そう♪』  と、必死で宿を探し。  湯殿に入り。  日記を付けながら思うのだ。
まだまだ修行が足りんなぁ…。
と。

こんな時は。  これに限る。

黙想♪

   ZZZ…。

~波乗りは波の理法の修練による、人間形成の道である…むにゃむにゃ…~

はっ!

ではまた!


*声をかけて下さったKさんありがとうございました!

 

第百参十六話  “ 波長 ” 09-24

朝。
肌寒さで目が覚めた。

着ていた浴衣は見るも無残にはだけ。  腰には帯だけが巻き付いていた。
それはいい。

身支度を済ませ。  宿のおじちゃんおばちゃんにお礼をいい出発。
昨日からの強風は止む所か強さを増している気がする。

海はまとまりのない波が至る所で割れている。



○○海岸とか地名が出ている場所では足を止めリサーチするも。
どこもインサイドの岩が気になり入る気になれない。

そもそも。  能登半島の情報は皆無である。
富山のなべさんに聞いたPまでは無理しないでおこう。
と、いつに無く弱気である。

礼文島でのトラウマがまだ尾を引いているようだ(笑)
それに。
波のある場所(サーフィンP)にはサーファーさんの姿あり!
が、これまでで学んだ事でもある。

波があるのにサーファーさんがいないのには。  何か理由があると言うことだ。

海をジャンクにしているこの風も。  今日は自分の味方だ♪
ぐんぐん背中を押してくれ、まるで電動アシストサイクルのようだ♪

海沿いは波を探し。
峠道の山間部に入ればトトロ的風景を探す。



あっ。
トトロ的風景とは。  まるで。  となりのトトロの舞台になったんじゃないか?
的な日本の原風景である。

なにげに。  旅をしている間。  ずっと探しているが。
こっこれだ!!
と、鳥肌ゾクゾクの場所にはまだ出会えていない。

しかし能登はかなり雰囲気があった。



いつかどこかで。
トトロ的風景に出会えた時はこの日記に記そうと思う。

さて。
お昼を過ぎた頃。  なべさんに聞いていたMポイントにたどり着いた。
が…。
背中を押してくれていた風は北東の風。
山を越え辿り着いた外浦は。  基本、西向。
猛烈なサイドオフだ。

時折。  入るセットを見ながら。
あっ!あそこかな?  いやいや。  あっちかな?
と。
微妙にどのブレイクかわからず…
出来ない事はないコンディションなのに誰一人サーファーさんがいない。

ほほぅ♪  きっとこれはもっと先にいい場所があって。
みんなそこにいるんだな♪  と、良からぬ解釈をし始め。

先へ進もう。
そんな結論に至り走り出した。

しかし。  その先はかなり素敵な峠道で。  辛くはないが思うように進めない。
結局。
中途半端な時間に次の街に着いてしまった。

さて、どうしようか。
ぐぅ。
とりあえず。  お腹の何かが騒いでいるので。  コンビニでパンを買い。
むしゃむしゃと。
そして地図を見ながら一人作戦会議。

このすぐ先の道の駅で早めに留まるか。
それとも。  もう一つ先の道の駅まで進むべきか。
時間は午後3時過ぎだ。  日没まで後2時間ちょっと。
ふぅ。
結局、今日はサーフィンできなかったなぁ…。
と。
波を見ながら走っていただけに少し残念だ。

とりあえず。  近くの道の駅まで行って、それから決めよう。
と、
走り出し。  道の駅の駐車場に入ろうとした時だった!

『あぁ!本当に会えた♪』と、目の前に停まった車から男の人が現れた。



なにわのタコ焼きマン(仮名)さんだ(笑)

北海道ですごくお世話になったYさんから少しだけ話は聞いていた。
もしかしたら、なにわのタコ焼きマン(仮名)に会うかもよ(笑)と。

そして今。  なんとも絶妙なタイミングでお会いする事が出来た。
能登半島のポイントを熟知している、なにタコマンさん(略・仮名)に。
Mポイントの事を聞いて見た。
どうやら自分がここかなぁ?と思っていたブレイクで間違いないらしい。

そして。
これからそこに向かう途中だったようで。
『行く?』となにタコさん(更略・仮名)。
『はい!』となった。

自分の中の勝手なルールだが。
ルートの先にあるサーフポイントへピックアップしてもらうのはNG。
でも。
走って来た道中のポイントへ連れて行ってもらうのはOK。
もちろん。
色んな条件が重ならないと無理だが。
今日はOK!

すぐになにタコさん(更略・仮名)の車に板を積み込み、Mポイントへ引き返す。
車って…早い。

あっという間に到着すると。
夕方で、多少風が弱まったからなのか。



セットを捉えれば十分波乗り出来そうだ♪
自分は着替えの早さにはだけは自信があったがなにタコさん(更略・仮名)もかなりのものだ。



誰もいない海にパドルする。

そうそう。  この辺りは。  何か理由があってサーファーさんがいないのでは無く。
普段からほとんど貸し切りらしい…。

さっきは深読みし過ぎたようで。
無い頭をひねれば結果はこんなものだ…。

実際海に入って見ると。  見た目よりいい感じだ。
それも、一人で心細くないと言う安心感からだろう。
二人で交互に波に乗り。  手付かずの自然の中。  夕焼けを見ながらの波乗り。

改めて思う。
波と出会うには人との出会いが大切で。
"いい波"に出会うかどうかは人との出会いが重要で。
人との出会いが"いい波"を与えてくれ、どんな波も"いい波"にしてくれる。

そして波が人との出会いを与えてくれる。



波長。
最初の頃は出会いの不思議に驚く毎日だった。

こんな偶然って…。
と。
しかし。
これは偶然ではないと。  いつしか思うようになった。
必然なんてカッコイイ言葉かはわからないが。
お互いの持つ波長が引き寄せ合うのだろうと思う。
その波長は同じだから引き寄せ合うのでは無く。
互いの波長が調和出来るから引き寄せ、出会いに繋がるのだと思う。

身の回りに、人為的な嫌な事が起きている時は。
もしかしたら。
それは自分がそういう波長になってしまっているからなかもしれない。
自分の波長に合わず不協和音となる人には出会わない。
とさえ思う。

この旅ももう終盤だ。
この後。  この旅の締めくくりまでの間。  どれだけ"いい波"に出会えるかは。
全て自分の。  

全て自分の心の在り方次第だ。

と。
そんな事を改めて思いながら。  今日の日記を書き終える事にします。

ではまた!

*なにわのタコ焼きマン(仮名)さん!なぜかまたお会いする気がしますが!
今日はありがとうございました!楽しかったです!

 

第百参十七話  “ 別れの言葉は ” 09-25

昨日の晩は寒かった。
中に三枚。  外にダウンをまとい。  計4枚。
寝袋に頭まですっぽり収まり。
ぐっすり就寝♪

朝だ。

時計を見ると。  5:55



最近の野宿スタイルはこんな感じ。

さて。
いつものように出発だ。

途中、道を間違え。
まさかの峠越えをする事にはなってしまったが、今日の足取りは軽い♪
6月上旬。
伊良湖でお会いしたサーフィン@マガジンのBUMPさんが、石川県まで会いに行きてくれるのだ♪

海沿いルートに戻ると。  自転車専用道路を発見♪
こんな時はチャリダー冥利に尽きる。



海岸ギリギリに作られた道を鼻歌混じりに走るのだ。

10時頃。  待ち合わせ場所付近に到着。
そして約四ヶ月ぶりの再会だ♪



しかも今日は。
BUMPさんとの再会+BUMPさんのお友達4人と出会う事が出来た♪
出会いが出会いを呼ぶとはこのことだ。
多分。 再会したコンビニの駐車場で、1時間半以上話していたと思う。
あいにく。
自分が移動可能な範囲に波が無く。  今日は一緒に波乗りはできなかった。

そういえば。
伊良湖でもニアミスした静岡でもBUMPさんとは波乗りはできなかった(笑)
どうやらそういう巡り合わせらしい。
でも、その分ゆっくり話が出来るし♪
サーフィンはまた今度!と言う事にもなる。

立ち話しもなんなので?
千里浜と言う場所に移動する事になり。  移動を開始する。
と。
ぷっぷっ♪と後ろからクラクションが。
ん?と思って振り返ると。

なにわのタコ焼きマン(仮名)さんだった。



あっと言う間の再会劇に思わず二人で笑ってしまった(笑)
やっぱり波長が合うようだ♪

大阪に帰るなにわのタコ焼きマン(仮名)さんを見送った。
*またどこかでお会いしましょう!楽しみにしてます!

その直後。
なにタコさん(更略・仮名)のお世話になっていると言う、ZONE SURFのKさんにお会いする事が出来た♪



この先のポイントについて教えてもらった。
ここから先ずっと海岸線が続くけど。
いい波が立っていても無理には入らないほうがいいよ!と。
水面にテトラが入っていて流れが複雑な所があるらしい。

人がいない場所にはやはり理由があるようだ。
*情報ありがとうございました!お店には寄れませんでしたが、お会い出来てよかったです!

さて。
千里浜の海岸に着くと。  ちょっと驚いた♪
ずっと先まで海岸が続いていて。  しかも車がびゅんびゅん走っている。
なぎさハイウェイ  と言うらしい。
こんな場所はおそらく日本でここだけだろう。

BUMPさん達とはここでお別れだ。
見送られるのは苦手だ。
ついつい後ろを振り向きたくなるから。
でも。
見送るのもつらいものだ。  それまでの時間が華やかなら華やかな程。
姿が見えなくなると。

ぽつん♪
と。
あぁ、また一人になってしまった…  と思ってしまうから。
今まで。  たくさんの人に出会い。
出会った分だけの別れもあった。
いつも誰かと別れる時はこう思って寂しさを堪える。
別れの辛さは再会の喜びに変わる。
と。
だからどんな時も寂しい顔はしない。
悲しい顔して別れれば。  次に再会出来ないような気さえする。

笑顔で『また!』  と言えばまたどこかで会えるし。
元気な声で『行ってきます!』  と言えばまたその場所に帰って来れる。
と、そう自分は信じている。

ではまた!
 


*BUMPさん!そして皆さん!
今日はお会い出来て嬉しかったです!

また元気をもらい沖縄のゴールが近づいた気がします!
再会と新たな出会いに感謝します!

今日は本当にありがとうございました!

 

第百参十八話  “ なぎさのドライブウェイ ” 09-26

なんだかすごい所に来てしまった。



石川県の千里浜。
千里浜と言う地名からして長い海岸線だ。
千葉の九十九里より九百一里長く。
鎌倉の七里ヶ浜より九百九十三里長い事になる。

一里=3.927㎞
千×3.927=…え~…えっと…すごく長い距離!
となる。

ちなみに宇宙からも確認出来る人類史上最大の構造物。
万里の長城。
これを一万里とすると。   5000㎞である。
中国の一里は500㍍らしい。

その千里浜にあるのが『なぎさドライブウェイ♪』だ。
果てしなく続く海岸線。

なんだか不思議な光景だ。
走ってみると。  予想以上に走りやすい。



砂のきめが細かいようで。
たいていの場所は砂に埋まることなく走っていける。

たいていの場所はだ。

あまりの開放感に鼻歌がエスカレートし、本気で歌い出し。
周りが見えなくなると。


スタックします♪


ほら!スタンドなしで自転車が立ってます(笑)


こうなったら固い砂地まで押して歩く事になる。

しかしいい天気だ♪
太陽がジリジリと♪



何だか砂漠みたい…。

暑い…喉渇いた…
まさかこんなに長いと思わず。
水分不所持♪


このまま、この砂漠でミイラになってしまうのだろうか。

コンドルやハゲタカ達が。


自分が力尽きるのを今か今かと。


遠巻きに眺めている。

砂漠にバスが通る?



いよいよ蜃気楼まで見えてきたようだ。


と言う妄想が出来るくらい不思議な場所だ♪

なぎさドライブウェイを自転車で走る際の注意事項
一、鼻歌はほどほどに
二、水分はしっかりと
三、バスや車は蜃気楼ではないのでひかれないように
以上の事に注意して♪
皆さんも機会があれば自転車で!

気持ちいいですよ♪



ではまた!

 

第百参十九話  “ 今そこにある波 ” 09-27

<26日>

今朝は。
素敵な朝日で目を覚ました。



が、放射冷却なのか凄まじく寒い…。

昨夜は道の駅の駅長さんの計らいで、半室内的な場所で野宿させていただけた。
*ちなみに道の駅には必ず駅長さんがいます♪
風が遮れるだけですごく助かる。

まだ9月。
なのに寒さに手をかじかませての出発だ。

走り出して間もなく。  ハコブンダーがパンクだ。
ちょうど両方ともタイヤが擦り減っていたので。
先日、新潟で仕入れたタイヤに両方とも交換する。
タイヤ2本。  交換時間30分。
自分でもあまりの手際の良さにびっくりだ♪

さて。
今思えばその時点ですでに道を間違えていたようだ。
なぜか金沢市寄りの内陸に向かってしまい…。
結局、海沿いに戻れたのは2時間後だった。

途中、何度も地図とにらめっこするも。
そもそも自分がどこにいるかがわからない…
最終的には地図や看板を一切無視して。
多分あっちが海だろう!  と、感を頼りにひたすら走る。

なんだか最近。
都会に近づいては道に迷ってばかりの気がする。

ようやく。
自分の進むべきルートに復帰した直後だった。
少し前に車が急停車した。
『ブログ見てます!種子島からずっと!』と言って下さったのはHさんだ。

息子さんも一緒にぱしゃり♪



毎回毎回。
今だにこう言う出会いには驚かされているが。
こうして出会えた人からパワーをもらって。
それが糧になってここまで来れている。

*Hさん声かけて下さってありがとうございました!
嬉しかったです!
海で再会出来てびっくりでした!

さて。
波が見当たらない…。
そのままTと言うポイントへ到着した。
ここで。
昨日、BUMPさん達と波乗りをしていたSさんと待ち合わせだ♪



Sさん、年内にお母さんの実家のある沖縄へ引っ越すらしい。

このTポイントも波が見当たらず…  さらに隣のSと言うポイントへ行く事に。
『車で20分くらいかな?』とSさんが言うので。
一時間半位かかるかなぁ?  と、予想したものの。
意外と早くSポイントへ到着した。

どうやら。
北海道の時の感覚がまだ体に残っているようだ。
北海道の『すぐそこ!』は10㎞~20㎞。
車で15分~20分は自転車で2時間~2時間半だ(笑)

なので、よくチャリダーさんやバイカーさんとの笑い話の一つになる。
『もうちょっとだよ!』と言われて行ってみたら数十㌔離れてたぁ(笑)のように。

ともあれ。
Sポイントへ到着すると。  夕方で時間はあまりなかったが。

目の前に波を見たら。  後の事は見えなくなる。
Sさんも一緒に入って下さると言うことで急いで着替え海へ。



昨日,BUMPさん達はこのポイントで肩セット頭の貸し切りだったようで♪
実は気にしていた。
自分に会いに来てくれた為に波を逃してしまっていたら申し訳ないな…
と。

なので、その話しを聞いてすごく嬉しかった。
一日遅れで到着した自分はひざ~もも。
でも、悔しかったり残念な気持ちは全く無い。

一日早ければ!  とか。  二日後だったら。  そういう事はよくある。
しかし。
ここでそのタイミングを後悔すれば。
この旅を出発したその日から悔いねばならない。
つまりそれは。
すべての過去の否定だ。

今そこにある波が自分に与えられた波だ。

時間  日が暮れる頃。  目的地に到着。
Sさんに頂いた焼きさば寿司を♪

*Sさんありがとうございました!次は沖縄でお会いしましょう!
*Sポイントの皆さん!応援して頂いてありがとうございました!


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
<27日>

昨夜は気付いたら寝てしまっていたようだ。
しかしここ数日の冷え込みはなかった。

朝起きると。
なんとな~く体の調子が…

それでも鷹巣Pに移動し福井で初サーフ♪



しかし。
やはり体調は万全で無いようで。   なんだか、ふらふらする(笑)

午後。
早めに宿を取り。  ぐっすり。
今まで7~8時間寝ていたようだ。

さてさて。
明日はどうなることやらです。

ではまた!

第百四十話  “ それいけ!アンパンマン ” 09-28

自分が唯一履歴書に書ける自己PRは。

『体力には自信があります!』…。

しかし。
自分でも認めたくは無いが。  どうやら今までの疲れが出てきたようだ。
昨日の体調不良も。  きっと疲れが原因だろう。

朝、起きると体調はほぼ回復してはいたが。
今日はあまり無理せずに行こう。  と、自分で自分をセーブした。
なので移動もそこそこに。
今日も大事をとって宿を取った。

部屋に入り。  何気にテレビをつけると。
アンパンマンが始まった。  それいけ!アンパンマンだ。

~~~♪
そうだ うれしいんだ 生きる よろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも
なんのために 生まれて  なにをして 生きるのか
こたえられないなんて  そんなのは いやだ!
今を生きる ことで  熱い こころ 燃える
だから 君は いくんだ  ほほえんで
そうだ うれしいんだ  生きる よろこび  たとえ 胸の傷がいたんでも

ああ アンパンマン
やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため
なにが君の しあわせ  なにをして よろこぶ
わからないまま おわる  そんなのは いやだ!

忘れないで 夢を  こぼさないで 涙  だから 君は とぶんだ  どこまでも

そうだ おそれないで  みんなのために
愛と 勇気だけが ともだちさ
ああ アンパンマン  やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため
♪~~~~

なんだか元気になった♪
アンパンマン♪ってすごい!
顔が濡れると弱くなってしまう所は、雨の日にへこたれそうになってしまう自分に似ている(笑)
自分はアンパンマンのように新しい顔をつければ『元気100倍!』という訳には行かないが。
アンパンマンの1/10000でも1/100000でも元気や勇気を届けたい。

今朝の事だ。
昨日お世話になった旅館の女将さんが、朝食にとおにぎりを持たせて下さった。
嬉しかった。
こうして、今までどれだけの方の優しさに出会って来たのだろう。

旅の初めは。
この恩をどう返すか。  それに悩んだ事もあった。

旅が進み。
この恩は直接は返せなくても。  誰か他の人に返す事で巡り巡ると気付いた。

そして。
旅を折り返した頃からだった。
今すぐに自分にも出来る事があると気付いた。

アンパンマンのように顔をちぎってパンをあげられなくても。
高知で雨の中出会った電動カーのおじいさんや。
茨城の大洗でお会いした山田さんのように。
出会っただけで。
その笑顔を見ただけで自分を元気にさせてくれる人がいる。

自分にだって元気がある。  もし自分と出会った人達が。
自分の姿を見て、俺も!私も!  と、その人にとっての一歩に繋がれば。

ほんの少しでも元気や勇気を与えられれば。
それはすごく嬉しい事だ。
だから。
"すごい!"と言われ変に感心されるより。
『お前バカだなぁ(笑)!』と、笑われて元気をあげたい。

それが日々自分に出来る恩返しだと言う事を。
アンパンマンがそっと教えてくれた気がした♪



ではまた!

 

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