第百二十六話  “ Japan Sea 1st ” 09-13

朝起きてから。  かれこれ一時間。
ずっと天気予報とにらめっこしている。

秋田に。  大雨洪水雷暴風波浪警報が出ている…。
これだけ警報が連なると。  さすがにヤバいかな…。
このままここにもう一日滞在しようか?
と、弱気になったりする。

ふと。  KENGO君はどうしてるかな?
と、彼のブログをのぞいて見ると。  同じようにどうしようか迷いながらも。
一歩一歩着実に進んでいるようだ。

だよなぁ(笑)
と、KENGO君のブログを見ながら元気をもらった自分は身支度を済ませ宿を後にした。

外に出ると小雨は降っているものの。  風は弱く。
大雨洪水雷暴風波浪警報を感じさせるのは重くたれ込む厚い雲だけだ。

行ける所まで行こう!  と、走り出す。

海沿いの道に出ると。  なんとな~く小さいうねりらしきものが見え。
場所によってはすね~ひざくらいの波がブレイクしている。
風はゆる~いサイドオフ。
しかし。
この後の予報ではオンショアがびゅんびゅん吹き荒れる予報だ。
運が良ければジャンクになる前に少し波乗りが出来るかも?
と、淡い期待に胸を踊らせ、昨日お会いしたA1さんのホームブレイクFを目指す。

11時くらいだったろうか。
Fポイントに到着。
A1さんの姿を探すもいないようだ。
まぁ。  波があればきっと会えるだろうと。  変な確信はあった。

駐車場のサーファーさんに挨拶をして海を見に行くと。
目に飛び込んで来た景色は日本らしからぬ風景だった。

わぁお~♪
なんだかCaliforniaにでも来たかのようだ。

波は腰くらい。



今まさに海へ向かおうとしているサーファーさんに。
『おじゃましてもいいですか!?』と聞くと。
『全然問題無いですよ!』と快く受け入れて頂いた♪

そうとなれば自分でも驚く程の早さで着替えを済ませ。  気付けはビーチにいた♪

『いただきます!!』
と、海に挨拶をしゲットアウト。
北海道の日本海側の波には乗らせて頂いたが、あくまでも北海道の海であり利尻島の海。
自分の中ではこれが記念すべき日本海初サーフィンだ♪

こんな素敵な雰囲気な場所でメローに波乗りが出来るなんて♪♪
と言う期待は儚くも裏切られた。

いい意味で♪



海に入って10~20分。  急激にサイズが上がって来た。
こんなに短時間でここまでサイズが上がってくるとは思わなかった。

最初のセット胸。  そして肩。  頭。

気付けば最初は自分を入れて3人だったサーファーさんは7~8人になっていた。
ビーチブレイクでこのサイズになると。
波に乗って沖に戻る時。
インサイドは。



ドルフィン道場と化す♪
久々のドルフィン連発。
サイズアップと共に流れもきつくなり。  休む事なくパドル♪パドル♪パドル♪
そして腕はパンパンに(笑)

ちょっと休憩。
と、ビーチに流木の如く打ち上げられる。

ちらっと桟橋の方を見ると。  見たことのあるシルエットが♪
あっ!A1さんだ!!

桟橋をよじ登りA1さんと再会♪



『波、最高だね!!こんな波中々無いよ!』と、A1さん。



この波の良し悪しをその笑顔物語っている。
続々とローカルさんが集結しだしたので自分はそのまま観戦に♪

ローカルさんのセッションを桟橋から観戦。





いつもと違う角度から見るサーフィンはなんだかすごく新鮮だ♪





サイズもセットは頭オーバーになり周期も短い。
こうなると。
やはり皆さんゲットがハードなようで。
波に乗り。  ビーチへ出て。
桟橋からダイブしてピークを目指す。



このローテーションが繰替えされる。

そのダイブの様子をじっくり観察。



ふむふむ♪
そして自分も桟橋からダイブし、2ラウンド目。
皆さんの邪魔にならないようにメインのレギュラーの反対のグーフィーをちょこちょこと。

しばらくすると。  いよいよパドルがきつくなり…。
A1さんに『次であがります!』と声をかけ波に乗り。
またしても流木の如くビーチに打ち上げられた自分。
A1さんも『ちょっと休憩』と海から上がって来た。

駐車場に戻り。
回りのサーファーさんと一緒に楽しく談笑♪

笑い話は一向に尽きない♪



*A1さん&Mさん&お名前を聞き忘れてしまいましたが、自分と同じくフルスーツで海に入り暑くて暑くて仕方なかったサーファーさん♪
他にもたくさんのサーファーさんに声をかけて頂き応援して頂きました。
皆さん本当にありがとうございました!

楽しい時間は経つのが早い。
日が暮れると移動が危険になるので。  皆さんに挨拶をしてFポイントを後にする。

目的地へ向かう途中に。
A1さんが教えて下さったサーフショップ Pluning Surfさんに寄って行く事にした♪

市内に入り。  うろうろさ迷っていると。
さっき海でお会いしたNoticeone wetsuitsのHさんの車がrock side SURFさんの前に停まっている。

訪ねて見る♪
するとrock side SURFのYさんがステッカーをプレゼントして下さった。



*ゆっくりお話はできませんでしたがステッカーありがとうございました!

HさんとYさんにPluning Surfさんの場所を聞き。
またしてもうろうろさ迷いながらも路地を曲がりどんぴしゃでPluning Surfさんを発見♪
『こんばんは!』 と訪ねて見ると。
『おっ!来た来た♪』とオーナーのYさんが笑顔で迎えて下さった。
どうやらA1さんが連絡しておいて下さったようだ。

ショップに入って見ると。  端っこの棚の上に遠慮がちにたくさんのトロフィーが飾られている。
柱や梁にはサインの数々。
この場所にはいつも笑顔のサーファーさんが訪れるのだろう。

壁に貼られている写真がその証拠だ。
きっとYさんの雰囲気に誘われてこの場所に集まって来るのだろう。  と、そう思った。

ショップにいらしたローカルさんかと思っていた方は。
湘南から来ているSPICE (サーフ系アパレル)の社長さんだったようで。
思わぬ所でDOVEのTさんや北海道の話しになったりした♪

辺りも暗くなりだした頃。
YさんとSPICEさんが自転車にいたずら??





では無く。  自転車に残された僅かなスペースにステッカーを♪

Pluning SurfのYさん始めショップの皆さんそしてSPICEさん。快く迎えて下さり本当にありがとうございました!



さて。
今朝さんざん心配していた大雨洪水雷暴風波浪警報。
結局。  何事も無いまま。
いや。
波とたくさんの人との出会いを届けてくれた低気圧。

やっぱり。  今、目の前にある事が事実であり現実で。
如何に科学や技術が発達した時代でも。
その情報だけに左右されるべきじゃないんだなぁと。
そんな事を思った今日の一日だった。

ではまた!