第九十八話  Great Surf jorney Day-21 
“ 水深1cm ” 08-11

夕方、網走まで到着。

稚内を出た時はここまで1週間近くかかると思っていた。  が、4日で着いた♪
そして20日ぶりに宿をとった♪  しかもベット♪

ベットとなると、千葉の一宮でワールドカップ観戦の為だけに泊まったペンション・トド以来だ。
まずは携帯やデジカメを充電♪充電♪  おまけに体も充電だ♪

さて話しを朝へ。
今朝、目覚めると。
昨日はそこら中に張り巡らせれていたバイカーさん達のテントはすでに2~3張りしかなく。
なぜか慌ててテントを撤収。  まだ朝の7時半だ…。

怪しい曇り空の下、湧別のキャンプ場を出発した。
走り出してすぐに雨が降り始めた。
『あぁ~よかった~♪』とは、雨が降り出す前にテントを撤収出来た事がだ。
雨の中の撤収作業は辛い。
整理整頓が大の苦手な自分にとってはそれだけでも大変なことなのに…。

いつもは嫌いな雨も。  虻に追いかけ回される辛さを思えば恵みの雨。
なぜだか今日は雨具を着ようとしない自分。  体を濡らす雨が涼しくて気持ちいいのだ♪
もちろん着ているTシャツは雨に濡れるが、カッパを着たところで、どの道汗でびしょびしょになるのだ。
なら、このまま雨に打たれても快適に走れる方を選ぶ。  それはごく自然な選択な訳だ。

雨は強さを増し、路肩や路面の轍に水溜まりを作って行く。
下り坂。
ある程度のスピードで走っていると。  前方に巨大な水溜まりを確認。
普通なら避ける。  今までなら避けている。
が。
そのままの勢いで水溜まりに突入!

うぉりゃぁ!!♪

ビャァっと水しぶきが上がる♪  その水しぶきを避けるように足を開く。
ちょうど跳び箱を飛ぶような感じだ。
タイヤから伝わる感覚と水を切り裂くその音がたまらない♪

一度覚えた楽しみはやがて快感になっていった。
水溜まりを見つける度にそこに飛び込んで行く。
水溜まりはまず、その面積よりも水深が重要らしい。
なんの話しかと言えば。
同じ波は二度と来ないように、水溜まりにも色々あり一つ一つに個性がある。
あまりに深い水溜まりは、スピードをロスし過ぎてしまい。
ビャァっと感があまりない。  厚くてタルい波に似ている。
そして浅過ぎてもビャァっと感はあまり出ない。  小さな波に乗っている感じだ。

恐らく。  水深1cm。  これがベストだ。

そしてある程度の進入速度(時速12~3㌔)で水溜まリングすると!
ビャァー!!っと最高のスプレーが飛ぶ訳だ。

そして最後にサイズだ。
その水深のまま距離が1.5㍍から2㍍位あると。  その水溜まりは。
【THE◎水溜まり】と呼ぶに相応しい水溜まりとなる。

いい歳の大人だが。  楽しいものは楽しい。  それでいいのだ。
そして。  時として。  走行中の車から強烈な洗礼を受ける事がある。
が、今日はそれさえ楽しかった♪
大型車があげる水しぶきをバサァっと浴びる度に。  ヒュー♪ヒュー♪言っていた(笑)

もうお気づきの方も多いとは思うのだが。  
利尻島を後にしてからの自分は。  少し変わった。

どんな事も。  どんな状況も。  楽しもう♪    と。

どんなフィールドでも楽しむ事が出来たら♪  それは最高なのだ。
と、そんな気持ちを持てたのは。  波乗りをし、山に登り、海を渡り空を飛ぶ。
利尻島のTOSHIYAさんの影響である事は言うまでもない。
多分。  心に余裕が無いときの自分なら。
今日の日記は最悪なものとして記録される事になっていたと思う。

ちょっとしたことなのだ。  ちょっとした自分の気持ちの持ちようで。
一つしか存在しない目の前の現実は。  どんな風にでも変える事がデキルのだ。
そんな考えを与えてくれたこの旅と出会いに感謝しつつ。
今日の日記を書き終える事とします。

ではまた!

 

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