第七十九話 “ 日々是好日 ” 07-19

昨晩。
9時過ぎにKENGO君がキャンプ場へ到着。

ご飯を炊きカレーを♪
自分の分は水加減を失敗したが、彼の分はばっちり♪  人は失敗から学ぶ。

三連休中日。  キャンプ場は家族連れで賑わっている。  笑い声や花火の音が絶えない。
二人で今日の道のりのあれやこれやを話していると。  子供達が騒いでいる。

キャー!キャー♪?  『トイレにおっきいKUM?がいるぅ!!』
思わず二人で顔を見合わす。
ついさっきまで。  『まっさか熊なんて出ないよね(笑)』と自分。
『さっき近所のおじさんと話したら去年すぐ近くに出たって言ってましたよ…』とKENGO君。

『…。』自分。

その直後に子供達の叫び声だ…。
キャー!キャー♪?  『トイレにおっきいKUM?がいるぅ!!』
『今…熊って言ったよね?』  冷静を装うも内心かなり焦っている自分。
だってそのトイレまでたったの10メートル。
その気になれば熊さんと本気の追いかけっこが出来る距離だ。

相変わらず子供達はキャーキャー言っている。
そこに子供達のお父さん。  『危ないからあんまり近づくなよ~♪』
『え?なんで?なんでそんなにのんきなの?』
そのお父さんの言葉にやや唖然。
『は~い。』と子供達。

まてまて。  この辺りでは熊は猫や犬と同じ扱いなのか?
いやいや。  そんなはずはない。
ひぐまじゃなく月の輪熊でも熊は熊だ。  プーさんとは訳が違う。
一瞬でそこまで考えた。
すると。
『熊(KUMA)じゃなくて蜘蛛(KUMO)じゃないですかね?』と…。
あっ…なるほど…蜘蛛か…  それならお父さんの反応も理解出来る。

先入観だ。
岩手に入ってからあまりにも熊の話しばかりを聞くので。
ついつい聞き間違えちゃいました(笑)♪  とは言えやはり熊が気になり。
寝る前に食料&ゴミをテントから離れた場所に置いて寝た自分でした(笑)

さてさて。

自転車日本一周      ~ サーフィンの旅 ~-DVC00324.jpg

朝起きて二人で今日の行程の作戦会議。  次の街にある道の駅で今日も合流する事にした。

それにしてもいい天気だ。



ルンルンで走り出すもすぐに汗ダラダラ。
お昼頃にはフラフラしていた。

暑い。  恐らく。  北海道以外で1番涼しい場所にいるにも関わらず。  バテた。

何とか街にたどり着き。  二人の共通目的。  お風呂とコインランドリーを探す。
街のおじさんに聞く。  すぐ近くにあるらしい。

言われたとおりに道を行くと。  あった♪



しかも自分が好きなレトロな銭湯♪
番台のおばちゃんに390円払い入浴♪
隣の女性浴場からおばあちゃんの民謡を唄う声が聞こえる。
最高のBGMだ。

しばし入浴。  さっぱり♪
お風呂から出ておばちゃんに。  『近くにコインランドリーありますか?』と聞いてみる。
『すぐそこにあるよ♪』と。

教えてもらったコインランドリーに行く。



ふとあるものが目に止まり手に取る。



サーフィンの雑誌?  なぜにこんな場所に?
洗濯機を回しながら。  雑誌を読む。

しかし。  暑い。
風に当たりに外へ出ると。  コインランドリーの隣の家の方が車で帰って来た。
車から出て来た男性が近づいてくる。

見た瞬間に。  あっ!この人はサーファーさんだ♪  と、わかった。
そして。
これでサーフィン雑誌の謎も解けた。  なるほど♪と。

Sさん。



いろいろ話しをしていると。
市内のサーフショップ・North Lineさんに連れて行って下さり、ショップオーナーのSさんを紹介してくださった。
『珍しい時にきたね~』とオーナーさん。  この辺りでこの暑さは年に数回しかないようだ。
『けど波はないよ(笑)』と…。

そして。  雑誌に載ったこの辺りのポイントの決まった時の波を見ながらあれこれと。





再度確認するが。  しばらく波の立つ要素は無いらしい…。
Sオーナーさんは写真NG。   残念…。

North Lineさんを後にした。



コインランドリーへ戻る。
Sさんはこれからお仕事らしく、お礼を言いお別れした。
*Sさん、いろいろお世話になりました!あの後お母さんから差し入れを頂いちゃいました!
本当にありがとうございました!

さて。  その後。  Sさんに教えて頂いたNALUと言うお店に立ち寄り、Hさんとお話しした。



*開店前のお忙しいお時間の中ありがとうございました!

さらに。  ハコブンダー(リアカー)のタイヤがだいぶ減って来たので街の自転車屋さんへ。
『すみません!16インチのタイヤありますか?』と、聞いてみると。
自分の姿を見て目を輝かした。  『ちょっと待ってな!探して来るから!』とおじさん。

しばらくすると、手にタイヤを持って登場!
『いくらですか?』と聞くと。  『サイクリストから銭は取れねぇよ!』と。
ここのお店にチャリダーが来るのは久しぶりらしい。
『今の子は表で遊ばねぇからな』と少し寂しそうな顔を。

ただ貰う訳にもいかないので、必ず必要になるプレーキシュー(ブレーキのゴム)を購入。

すると。
『これも持っていきな!』と、廃棄自転車から取り外したまだまだ使えるブレーキシューを二組持たせてくれた。



*K自転車のおじさん!  本当にありがとうございました!

さてさて。  その後KENGO君と合流。  今日も一緒に野宿だ。
思えば彼も明るくなった。  最近では冗談まで言ったりする(笑)

あれこれ考えるより楽しむ事。  辛いときほど楽しい事やいい事に目を向ける。

熱くてヘロヘロな日も。  雨で惨めな気持ちの日も。  トラブルばかりの日にも。
何か一つくらいいい事はある。

日々是好日。  そんな風に過ごせば毎日が楽しく。  
楽しい毎日が続けばいい人生を。  送る事が出来るんだろう。   と。

暑さに朦朧としながらも今日の楽しい一日に。  感謝感謝です♪

ではまた!