第百七十六話 “ 初陣 ” 11-2

昨日はほとんど眠れなかった(笑)
KENGO君は船酔いでダウン。

自分は気持ちが高ぶり。  中々寝付けなかった。

奄美大島に着いたのは。
ようやく夜が明けようかとしている頃だった。

ふらふらの状態で奄美大島に降り立った二人。
その足で。

奄美市役所を訪ねた。

当然まだ開いていないが。  こんな貼紙を見て。

ホッと胸を撫で下ろした。
『何とかなりそうだね♪』と。

見回りに来た守衛のおじさんが。
『ありがとう!担当が来るまでもう少し待っててね!来たらすぐ教えるから!』
と。
その待ち時間。  ゆっくりしてればいいものを。
なぜか二人でそわそわと。  アキレス腱を伸ばしたり。  屈伸したり(笑)

AM8:30
守衛のおじさんから声がかかり。  市役所2階の。

災害派遣ボランティアセンターへ向かった。



書類に必要事項を記入。
自分の番号は115番だった。
すでに114人の方がここで登録をし。  何らかの形でボランティアに参加されたようだ。
聞くところによれば。  大半は島民の方のようだ。
仕事が休みの日に活動に参加されているらしい。

~話しを少し進める。

恩返しの機会が与えられた自分達は。  さっそく現場に向う事になった。
自分達に与えられた恩返しは。
床上浸水で水浸しになってしまった家具や電化製品、日用品等を。
運搬トラックに乗せる作業だった。

市役所の車に乗り込み。


さっそく現場へ。


そこは。
市役所から車で10分足らずの場所だった。
てっきり。  被害があったのは山奥の集落だけだと思っていたので。  少し驚いた。
そして。
現場で見た光景に。  水害の恐ろしさを感じた。

すべての物が。  水浸しの泥だらけ。
山積みになったたくさんの日常。

思い出さえもが一瞬で…


一つの現場が終えるとまた次へ。
そうして4ヶ所の現場の片付けをした。

移動中。
被害が酷かったとされる龍郷町。



至る所に崖崩れの後が。

行政の重機が忙しく走り回っていた。

そういえば。
初めて自分の特技が役に立った♪
以前。  日記にも書いた。  押し込み収納術♪

今日感じたのは。  人手よりも。  トラックが不足している事だった。
どこも車両が出払っていて。  荷物を積む為のトラックがない。
そうなると。
一度にいかに多く積み込むかが重要になってくる。

ここまでの長旅で。
毎日毎日。  荷物をまとめ押し込んで来た甲斐があった(笑)
トラックに荷物を積む時。  突如として荷台に上がった自分。
トラックに投げ入れられる荷物を見ていて。  居ても立っもいられなくなった。
もっと入る!と。
初日のボランティアにも関わらず。  荷台に上がり。  勝手に指示まで出してしまった…。

『次は四角いもの下さ~い!』
『隙間に入る細かいの下さ~い!』
と…。
そして。  その後から。  トラックの荷台の上が自分の定位置になってしまった(笑)
厚かましいかな?と思いつつも。  少しは役に立てていると言う実感と。
恩返しが出来ている喜びと。  素通りせずに。  この島に立ち寄ってよかった。
と。
そういう色んな充実感に満ち溢れた今日だった。

明日も。  一生懸命。  恩返し。  させていただきます!

ではまた!