と、ある場所で。 見かけた一枚の写真。 島に架かる綺麗な長い橋。 その写真に目を奪われた。 なぜか? その写真の隅っこにサーファーさんらしき姿が映っていたからだ。 地図を広げる。 長い橋を探す。 あった! きっとここだ! その感だけを頼りに走り出した。 山口県に入ってから。 まだ波乗りをしていない。 もちろん。 いつでも波乗りが出来るなどとは思っていないが。 本州最後のこの土地で。 どうしても波乗りをしたかった。 しかし。 昨日見た海は。 透き通る青いグラデーションの。 綺麗な凪の海だった。 途中。 海沿いに出た時に。 湾内にうっすらと見えるうねりに。 心を躍らせた。 もしかしたら♪ と。 下関も近い。 多分、山口県で波乗りするチャンスは今日だけだろう。 普段なら。 ひぃぃぃ~! と、言いながら登る峠も。 今日は。 うぉぉぉ! と登った。 お昼前。 国道を逸れ。 その橋が架かる島の方へ向かった。 木々の間から見える海には白波さえ見えない。 それに。 波がある時にサーフポイントに近付くと。 必ずサーファーさんの車に出会うのだが。 今日はそれさえも無い。 …あぁ今日はダメかな…。 と、思いつつも。 橋を目指す。 ちらっとその橋が見えて来た。 そして。 その手前に。 スープが見える! ドキドキ♪ バクバク♪ 高鳴る鼓動を感じつつ。 全速力で橋へ向かう。 橋に到着。 橋の下の白い砂浜のビーチには。 確かに波が割れている。 しかし。 ここからでは良く見えない…。 ちらっと上を見ると。 展望台が♪ 階段を三段飛ばしで駆け上がる。 そして目にした光景に息を飲んだ。 誰もいないビーチに。 波がブレイクしている。 ハッ! まぁ待て。 と。 今にも走り出しそうな自分の気持ちを落ち着かせる。 サーファーさんがいれば。 エントリーの場所や危険な箇所を聞く事も出来る。 が。 誰もいない。 まずはどうやってビーチに下りるかが問題だ。 じっくり回りを見渡すと。 ビーチの端に獣道がある。 その道をたどって行くと。 駐車スペースを発見。 一旦引き返えし。 さっき確認した場所に。 繋がるであろう道に入って行く。 ビンゴ♪ それからじっくり観察。 手前に一カ所岩があるが。 後は問題なさそうだ。 着替えを一瞬で済ませ。 ビーチへ向かう。 『いただきます!』 パドルアウトしてみると。 ビーチから見た時はひざ~もも位かな? と思ったが。 たまに腰~腹近い波も来る。 橋の支柱の4本目の辺りにセットが入ると。 3本目位の場所でブレイクする。 他の場所でも波は割れているが。 ビーチの右側のレギュラーが♪ 風は弱~いオンからサイドオン。 面にあまり影響はない。 それから2時間。 ずっと一人だった。 こんな経験はこの旅始まって以来だ。 セットを待っている間。 高知で出会ったきぃちゃんさんを思い出した。 自分に。 海に入る前の挨拶のしかたを教えて下さった方だ。 誰もいない海に一人で入っていると。 サーフィンは誰かに見せる為のものでは無い。 と、気付く。 そこには。 サーフィンの上手い下手などは存在しない。 ましてや。 競い合うものでも無ければ。 奪い合うものでもない。 そこに在るのは。 向かい合う波との。 一対一の真剣勝負であり。 自然のもたらす恵みを享受している事を実感できる瞬間だ。 と、きぃちゃんさんは言っていた。 だから海に入る時は。 自然の恵みに感謝して。 『いただきます。』 海から上がる時は。 『ごちそうさまでした。』 と。 俺はそう言ってるんだ♪と教えて下さった。 今日は。 その言葉を。 ほんの少しだけ。 理解できたような気がした。 さて。 海からあがり。 走り出した直後。 山口県で初めてサーファーさんと出会った♪ 『やなっちさん??』 と、車を停めて出て来て下さった方は。 以前にコメントを下さっていたKさん♪ 良く焼けていると思ったら。 ハワイ帰りらしい♪ 今日はハワイから戻り最初のサーフィン。 波チェックに向かう途中に。 自分がフラフラしながら坂を登っていたようだ。 そんなわけでパシャ♪ っと一枚。 *Kさん!声をかけて応援してくだりありがとうございました! そこからだいぶ走り。 道の駅も無いので。 ちょっとした公園に。 全く人気がなく。 ここ数日はKENGO君やチャリダーのY君と一緒になる事が多かったから。 今日はなんだか心細い。 遠くから聞こえる犬の鳴き声が。 近いて来ているような気がして怖い…(笑) そんなわけで。 よい子はもう。 寝ます♪ ではまた! |