第百弐十八話  “ 証明 ” 09-15

昨日は。
午後から体調が優れず…
鼻が詰まり、ズルズル~♪っと鼻水が…
全身が怠くペダルをこぐ足にも力が入らない…。
集中力も途切れ途切れ…。
体の節々なのか筋肉なのかそこら中痛い…

ありゃ…。  これは…  風邪かなっ♪

今まで。
あいつは何があっても生き残るとか。
やなっちは野生に帰ったとか。
こいつはちょっとおかしい(笑)
などと言われて来たが。
ここで風邪をひけば、自分がバカじゃないと証明出来る♪(笑)

晴れ渡る空の下。
大事をとって宿にお世話になる事にした。
ここで風邪が悪化すれば色々面倒だ。

近くのスーパーで栄養剤を買い宿に行く。
日記を書き終え。  栄養剤をクビっ♪と頂き。
直ちに睡眠♪

zzz…。

パチっ♪  目が覚めた。
ふぁ~♪良く寝た♪
なんて清々しい朝だろうか♪

窓を開けると鳥海山が見守ってくれている。



*↑宿から見た鳥海山ではありませんので悪しからず。

部屋のテーブルに置かれた栄養剤の瓶を見て。
なぜ自分が宿をとったか思い出した。

あっ…風邪は?
バカじゃない証明をしてくれるはずの風邪は?

………治ってる。

てか…。  もしかして…。  鼻水と思われたのは。
波に巻かれた時に鼻から入った海水?

全身の倦怠感&体の痛みは…単なるサーフィンのやり過ぎ?
それに伴い低下してしまった集中力?

あぁぁ…。  ……。  風邪じゃなかったのか…。
いや。  風邪はひいたが、すぐに治った♪
と言う事にしておこう…。
宿のおばちゃんに挨拶をして出発。

鳥海山を左に見ながら20㌔程走ると。  
山形県の看板が。



楽しい思い出をありがとう♪
と、秋田県に感謝しながら山形県へ。

さて。
今日の目的地はどうしよう?。
と、ある程度走り出してから、そんな事を考えるのである。
やはり。  1~2時間走って見ないと、今日の自分の調子がわからないからだ。
病み上がり??なのであまり無理しないように近場にしよう。
と、勇気ある決断をするも。

なぜかスイスイ♪っと足どりは軽く。
午後1時半に目的地付近に着いてしまう…。

どうしよう…。
左に行けば最初の目的地の道の駅まで10㌔位。
ただ、やや内陸に入ら無くてはならない。
真っ直ぐ海沿いを行けば。  後40数㌔で道の駅がある。
日没まで後4時間半。

途中で30分休憩して4時間。  一時間10㌔ちょいペース♪
地図で見る限り険しい峠道もない。
ちなみに。
このような時間と距離の計算は日常的に頭の中で行われている。

これなら行ける♪  と、颯爽と走り出した直後。
ガタン♪ガタン♪と。

あっ…。  パンクだ…。
ハコブンダーの左の車輪がパンクした。
慌てて広いスペースを探し。
荷物を撒き散らし修理開始。



パンクは治したが時間を大分ロスしてしまった。

残り3時間。  距離40㌔弱。
やばい…急がねば…。
ペースを上げて息を切らしながら疾走する。

空を茜色に染める夕焼けを見る余裕も無く。  ひたすら走る。
足がパンパンになり。  5分だけ休憩!と一休みした直後だった。
反対側から一人のチャリダーさんの姿が。
少し遠い場所から手を上げて挨拶する。
そして近づいて来たチャリダーは。

このおじさん♪



65歳♪
愛媛の松山から岩手の盛岡で行われる同窓会に出席する為の旅らしい。
二年程前まで体調を崩し。  ほとんどまともに動けず。
でも今年の6月から回復しだし。
今、自転車でこうして走っている。

『みんなに元気な姿を見せなきゃな(笑)』と。
自分まで、おじさんから元気とパワーをもらった。
別れ際の握手は痛い位だった。  慌てて自分も手に力を込めて握手した。

おじさんと別れた後。
おじさん!最高だな♪
と。
急に笑いが込み上げて来た。  体に力も蘇って来た。
多分。
人に元気を与えれば与えれるほど。  自分が元気になれる。
そういうものなんだろうな♪
と、思ったりした。

日没直前。  目的地の道の駅に到着した。
夕日のご褒美付きで。



そうそう。
この道の駅って山形と新潟の県境付近なんだよなぁ…。
山形のサーファーさんには会えなかったなぁ~。
とは思わない。
確かに山形で波乗りはできなかったが。
自分はすでに山形のサーファーと友達だ。



西伊豆に板前の修行に来ていたつっちー。
元気にしてるだろうか?

台風のルートが完全につっちーをスルーしているから。
さぞかし板前の腕を上げたことだろう(笑)
次に会うのがすごく楽しみだ♪

この旅は。
単に旅して波に乗るだけじゃ無い。
日本中に波乗り友達が出来る。
これって。

すごい♪

と、ニヤニヤしつつ今日の日記を書き終えるとします!

ではまた!