第百二十三話  “ てるてる坊主 ” 09-09 & 10

昨日、今日と。
カラッとした秋の青空の下を。



ただただ移動していた気がする。
下北半島の小川原湖の道の駅を発ち野辺地町~浅虫温泉~青森市~五所川原市~つがる市と。

国道は狭く交通量は多い。



あぁ本州に戻って来たんだなぁ~。
と、変な所で北海道を懐かしく感じたりする。

青森市が近付き乱立するビルと先を急ぐ車や人。
自然の静けさより都会の喧騒が孤独を感じさせるのはなぜだろう。
自分の居場所がここにはない気がするからなのか。
それともそこに現実の厳しさが見えるからなのか。

それが理由かはわからないが。  なぜか気分が乗らない。
つまらないと感じる訳でもイライラする訳でもなく。
自分から感情というものが無くなってしまったのでは?と思うくらい淡々と。

恐らく無表情で。  ただただ走り続けた。
そんな時は楽しい事も新しい出会いもない。

急に涼しくなり、暑さに負けないようにと張っていた気も緩み疲れが出たのだろうか。
下手すれば居眠りしてしまいそうになりながら自転車をこぐ。

岩木山から吹きおろす風が津軽平野に吹き荒れる。



今日はここまでにしよう。
と、道の駅で足を止めた。
こんな日に無理すれば事故や怪我をしてしまいそうだ。

晴れ。  曇り。  雨。
天候も変わるように人の気分も変わるもの。
昨日、今日の自分はどっちつかずの曇り空と言った所か。

明日の天気はわかっても。  自分の気持ちはわからない。
今日は心にてるてる坊主でも吊してゆっくり休む事にしよう。

明日は晴れますように!と願いながら。

ではまた。