第百六十八話 “ 長崎そして熊本へ ” 10-26

島旅から長崎に戻ったのは午後だった。


弱い雨が降ったり止んだりだ。

せっかく長崎に来たのだから。

ここにだけは行っておこう。
そして。  これだけは見ておこう♪  と。  ある場所へ向かった。

それはこんな場所で。


そして。
この門をどうしても見てみたかった(笑)




寄り道を終え。
電源確保と溜まった洗濯物を何とかしなくてはと。  今日は長崎市内の安宿へ。
洗濯を終えると。  すぐに眠りについてしまったようだった。

12時間後。
目が覚めた。
まぁ良く寝たものだと自分で自分に感心してしまった。
宿のご主人が素泊まりにも関わらず。  朝食をご馳走して下さった♪

お礼を言い出発。
外に出ると。  昨日までとは違う空気。

寒い…。

そして北風がビュービューと。  これは木枯らし一号?
などと思いながら。  半島を周り。


熊本・天草へ向かうフェリーに乗った。


夕方、到着した天草の地。
少し港の辺りをさ迷っていると。

今乗って来たフェリーの最終便が欠航になったと町内アナウンスが流れていた。
それもそのはず。
登り坂なのにグングンスピードが増していく。
南に向かう自分を急かすように。

しかし。
今日の寝床にあてが無い。
祈るような気持ちで野宿ポイントを探す。
この風ではよっぽど風をかわす場所でなければテント厳しい。
この寒さでどこも見つからなければ…。

相変わらず北風は背中をグングン押している。


そんな時。  ふと。  バス停が目に留まる。

屋根♪  壁♪  ベンチ♪  ・・・・・・カ・ン・ペ・キ♪

今日の寝床はここにした。
しかし。  冷える…。
長袖二枚にフリースさらにレインコート。
雪だるまのように服を着込み。  ズボンの下にはヒーターテック。
そして全く人気の無い海辺の暗いバス停。
唸る風にきしむバス停。

なんだか。    すごく。  心細い…(笑)

ではまた!