第百五十七話  “ 遊び心を ” 10-17

日に日に。
寒さを増していく今の時期。
日中と夜や朝方の気温差が激しい。
昼間は半袖一枚なのに。
昨夜はダウンを着て寝る事になった。

三人で熱く語っていたのは。
残された日本一周の手段についてだ(笑)

・徒歩  ・自転車 ・竹馬 ・一輪車 ・リアカー ・スケボー ・人力車 ・三輪車 
・シーカヤック ・マラソン ・着ぐるみを来て徒歩

全て前例がある。  らしい。
中には。
達成したかはわからないが。
馬に乗り日本一周に出たつわものもいるらしい。

自分が旅に出るまで。
日本にこんなにも旅人が溢れているとは知らなかったし。
日本一周と言っても色んな手段や方法、目的がある。
そして。
こんな時期に。  旅人が三人鉢合わせる不思議さ。

MANABU君という新たな力が加わったおかげで。

楽しい時を過ごし。
心のモヤモヤもいつしか無くなっていた。

朝。
三人でガタガタ振るえながら寒い!寒い!と笑っていた。

*まだ10月なのに大袈裟だよ(笑)と思っている方もいるかも知れませんが…。

日が登ると。  徐々に徐々に。  体が解凍されて行く。

太陽の存在の大きさに気付く。

出発だ。
今日は。  大都会。  福岡を越えなくてはならない。
また。  はぁ~。  とはなりたくないので。
出発前に。  こう思う事にした。

福岡巨大迷路アドベンチャー♪
と(笑)
なんでも楽しまなければ自分が損するだけだ。

そう思ったら。


ビルが乱立する都会に近付くほどワクワクしてきた。



入場ゲートを通過。

街の中にいるたくさんの人達も。
福岡巨大迷路アドベンチャーの中でさ迷う人達だと思えば。
人の目も気にならなかった。

途中。
天にそびえるようなバベルの塔や。


コロッセウムがあった。

凄い人だ。
今日この円形闘技場でグラディエーター達の死闘が繰り広げられるようだ。

巨大迷路を脱出したのは午後2時頃だっただろうか。
次の街で食料を買い込み。
半島の付け根辺りのサイクルターミナルで今日は留まる事にした。

夕方。
雲一つ無い空が染まって行く。
なぜか目にする機会が増えた椰子の木。
沈む夕日を見ながら。

また少し。
沖縄を近くに感じた。



ではまた!